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天文関連

ネオワイズ彗星(C/2020 F3)格付けチェック

今回、みんなの耳目を集めたネオワイズ彗星(C/2020 F3)ですが、「立派な大彗星!」、「見えたけど思ったほどではない」、「そもそも天気が悪くて見えない orz」など、様々な声が聞こえてきます。 話題のネオワイズ彗星。昨夜観察された方も多いのではない…

ネオワイズ彗星(C/2020 F3)

1997年のヘール・ボップ彗星以来、北半球では長らく、見やすく明るい彗星が現れませんでした。しかし昨年末~今年前半にかけて、最近にしては珍しく、非常に明るくなるのではないかと思われる彗星が次々と現れました。 まずは2019年末に現れたアトラス彗星(…

【悲報】アトラス彗星(ほぼ)終了のお知らせ

先日、アトラス彗星の挙動が不穏だという話題を取り上げましたが、海外からの報告で、どうやら核が分裂してしまったのは確かなようです。 www.astronomerstelegram.org さらにラ・パルマのリバプール望遠鏡(口径2m)での観測でも、核が3.5秒角に伸びており…

【速報】アトラス彗星がピンチ!?

久々の大彗星かと期待されているアトラス彗星ですが、少し心配なニュースが飛び込んできました。 Comet C/2019 Y4 (ATLAS) should be brightening. But my last 3 observations show some fading, not a good sign. pic.twitter.com/tVXtmdkV3t— Terry Lovej…

アトラス彗星近況

5月に明るくなるのではないかと期待されているアトラス彗星(C/2019 Y4)。発見以降、異常ともいえる速度で明るさを増していましたが、3月半ばくらいから増光の速度が明らかに鈍ってきました。 鈍ったタイミングは、彗星が太陽から1.8天文単位(au)にまで近…

「恋する小惑星」を検証してみた 第12話【最終回】

3か月間追いかけてきた「恋アス」も、ついに最終回を迎えました。この検証記事のシリーズも今回がラスト。第11話から引き続き、濃い天文ネタが満載ですが、気合を入れていきましょう。今回も長いです(^^; 「きら星チャレンジ」2日目の昼は勉強会からスタート…

「恋する小惑星」を検証してみた 第11話後半

さて、昨日に引き続き、第11話の後半戦です。前半パートを未読の方はこちらへどうぞ。 hpn.hatenablog.com 後半はいよいよみら達が小惑星探索に乗り出します。またしても天文ネタが山盛り満載なので、果たしてどれだけの分量になるか……。さっそく見ていきま…

「恋する小惑星」を検証してみた 第11話前半

いよいよ今回からは「きら星チャレンジ」。最終回に向けて一気に盛り上がってきました。モロに天文関連のイベントだけに、ネタは盛りだくさん。それだけに、一般にはあまりなじみのない用語なども頻発してましたので、そのあたりを含めて検証、解説していき…

「恋する小惑星」を検証してみた 第10話

新入部員2人が加わりスタートした新生地学部、今回は1年生の加入から新歓、そして夏の「きら星チャレンジ」まで一気に駆け抜ける回でした。ちょうど1年前(第2話)、みら達がもてなされる側だった新歓バーベキューを、もてなす側として追いかけることになる…

「恋する小惑星」を検証してみた 第9話

春は別れの季節。今回はそんな情景を描いた回でした。特に「面倒見のいいお姉さん」といった感じだったモンロー先輩が、こんなに部活をちゃんと楽しめていたんだ、と改めて気づくシーンには涙。登場人物、みんな不器用すぎだろ(泣 さて、今回は別れにスポッ…

明るくなるか?ATLAS彗星(C/2019 Y4)

【追記 2020/04/01】こちらの光度予測は古い情報です。最新の光度予測についてはこちらをご覧ください。 ここ数日、ATLAS彗星(C/2019 Y4)が明るくなるのではないかという話題がTwitterのTLをにぎわせています。直接のきっかけはこれですかね?We may have …

「恋する小惑星」を検証してみた 第8話

桜先輩の問題を扱った第4話~第5話の頃から心理描写が目立っていた本作ですが、今回は実にエモい回でした。元気に突っ走るけど、ときに周りが見えなくなりがちなみら、遠慮がちで困ったことがあっても自分で飲み込んでしまうあお、小さなところに気が付き、…

「恋する小惑星」を検証してみた 第7話

「恋する小惑星」の第7話は、久々にガッツリ天文回でしたね。先輩2人が引退して、イノ先輩率いる新生地学部の第1歩。まずは地元の天体観望会からのスタートです。 さて、それでは今回もいつものように天文ネタを回収していきましょう。 地学部に、地元の子供…

「恋する小惑星」を検証してみた 第6話

「恋する小惑星」の第6話は、タイトル通り文化祭回。前半は文化祭に向けての準備、後半は文化祭本番でした。 桜先輩の悩みは前回まででおおよそ解消されたようで、吹っ切れたような眩しい笑顔が印象的。後半では新キャラが顔見せ程度に出てくる一方、先輩た…

「恋する小惑星」を検証してみた 第5話

「恋する小惑星」の第5話、「夢や目標がない」という桜先輩にスポットが当たる話でした。これ、自分も含めて結構刺さる人が多いエピソードだったのじゃないかと思います。 桜先輩はきっと小さい頃から利発で大人びた子で、自分が決して才能に恵まれているわ…

「恋する小惑星」を検証してみた 第4話

「恋する小惑星」の第4話は「合宿回」ということで、キャッキャウフフで終始するのかと思いきや、それぞれが自分の夢を再確認する大事な回でした。夢や目標を見つけられないでいる桜先輩の焦りや諦めがほの見えていたり、先生の高校生へ向ける優しい目線など…

過去の彗星振り返り その2

前回からの続きで、2000年以降の彗星について振り返ってみたいと思います。このあたりになってくると、現在大学生くらいの若い方でも、見たことがある彗星が出てくるのではないかと思います。前回同様、各彗星の光度データはComet Observation Databaseに集…

過去の彗星振り返り その1

先日来、Twitter上で「#初めて見た彗星」という話題が一部で盛り上がっています。私の観測範囲では、ハレー彗星と答えた方が最も多そうな雰囲気でしたが、世代によってそれ以外の彗星を上げる方も多く、なかなか面白いことになっていました。奇しくも「恋す…

「恋する小惑星」を検証してみた 第3話

今回は昼間の日常回ということで、さすがに天文ネタはほとんどなしでした。 星が写っているカット自体、テスト前にあおがベランダから眺めていた空*1と、いの先輩が桜先輩と電話でお話ししているときに窓から見えていた空*2くらい。星の位置の描写が正確なの…

「恋する小惑星」を検証してみた 第2話

先日書いた「恋する小惑星」の検証記事、普段こちらのブログに訪れないような一般の方にもなんか妙に評判が良かったので*1、調子に乗って今回も天文パートに限って軽く見ていってみましょう。 まずはセッティングを始めたこの場面。 この日は観測会。前回の…

「恋する小惑星」を検証してみた

先日から放送が始まった「恋する小惑星」。 koiastv.com 一般に「女の子同士のきゃっきゃうふふ」が定番のきららアニメとはいえ、アストロアーツやビクセン、国立天文台などが協力していて、かなりガチな内容になっているとの事前情報があって、期待していた…

暗いベテルギウス

「ベテルギウスが暗くなってる!」 そんな話がここ最近、TwitterのTLをにぎわせています。ベテルギウスは元々変光星で、天文年鑑によれば0.0~1.3等の間で変光しますが、これを大きく下回っているのではないかとのこと。報告の中には1等星を下回ったなどとい…

祝・星ナビ掲載!

なんと嬉しいことに! ついに今月号の星ナビに!! 掲載されました!!! ……って、写真入選とかじゃないのですけど(^^; 以前書いた、光害カットフィルターに関しての記事についてですね。hpn.hatenablog.com hpn.hatenablog.com 言及されていたのは、「都会…

天体カタログ覚え書き

先日、Twitter上でこんなやり取りがありました。 Trumpler 5 (Tr5) = Collinder 105 (Cr105)ですね。直接的な情報だとhttps://t.co/3jQEgLCmIKとかhttps://t.co/RcS3vqepWTとか。この手のマイナーなカタログの取っ掛かりとしては、例えばここなんかが参考に…

写っていた意外な天体

先日撮影したM59とM60の写真ですが、色々調べているうちに、ちょっと面白い天体が写っていることに気が付きました。 上の写真でマーカーを付けた天体ですが、一見ただの星のようにしか見えません。ところがこれ、なんと銀河なのです。 それぞれM59cO、M59-UC…

天体観測に赤いライトは最適か?

先日、あぷらなーとさんが電球色のLED照明を購入したことを話題にされていましたが、それで思い出したのがSky & Telescope誌の2016年6月号にあったRobert Dick氏の” Is Red Light Really Best?”という記事です。www.skyandtelescope.com これまで、天体観測…

PHD2マニュアル更新(v2.6.5対応)

大変遅くなりましたが、PHD2の日本語マニュアルをv2.6.5対応のものに更新しました。ダウンロードはこちらから。(PDF形式) 今バージョンの最大の変更点は、極軸設定機能が付け加わったこと。従来からある「ドリフトアライメントツール」に加え、極付近の星…

ZinioとSky & Telescope電子版

数年前から、天文関連の情報入手のためにアメリカの老舗天文雑誌「Sky & Telescope」の電子版を購読しています。月1000円近くかかる国内誌と比べ、29.95ドル/年という安さの上、内容はとても充実。電子版自体も、ウェブ上から各種デバイスでアクセス、閲覧が…

「ターコイズフリンジ」が見える仕組み

月食の時に見られた「ターコイズフリンジ」ですが、話題になっている一方で、これが見られる理由についてかなり不正確な情報も出回っているようです。そこでこれを含め、月食の時に見られる「色」についてざっくり解説してみようと思います。 なお、私自身は…

皆既月食

昨夜は2015年4月以来、約3年ぶりとなる皆既月食でした。もっとも、前回の2015年4月は悪天候で全く見られず、前々回の2014年10月8日も欠け始めの30〜40分ほどで厚い雲に阻まれ、皆既月食のハイライトである「赤い月」を見ることはできませんでした。自宅から…