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惑星状星雲の大きさ比べ

昨日のエントリーで「NGC7027がちっちゃい」という話をしました。
hpn.hatenablog.com


とはいえ、じゃあ実際のところどのくらいの大きさなのか、というのは、数字だけではなかなか実感がわきにくいと思います。そこで、過去に撮影した写真の縮尺を合わせ、1枚の画像にしてみました。


ドンッ!!



(クリックで拡大)

なお、元ファイルはこちらから(3210×1600ピクセル) ⇒ DL


一般に観測できる中で最大級の視直径を誇るNGC7293を筆頭に、有名な惑星状星雲を月や木星土星ともども同縮尺で並べています。なお、大きさの数字はそれぞれSEDS Messier Database, Revised NGC/IC, The Abell Planetaries Observing Guide(リンク先PDF)を参考にしていますが、星雲のどこまでを境目として見るかによって数字は変わってきますので、あくまでも参考で。


こうして見ると、NGC7293やM27が例外的に大きいこと、木星状星雲 NGC3242や土星状星雲 NGC7009がまさに木星土星とどっこいどっこいの大きさしかないこと、そしてNGC7027がやっぱりちっちゃいことがよく分かります。0.2分というと、小接近の時の火星がちょうどそのくらいの大きさ。経験のある方なら、その小ささのほどが分かるでしょう。


また、M27を見て期待していると、他の惑星状星雲を見たときに、そのあまりの小ささにビックリするやらガッカリするやら……となりがちです。惑星状星雲の場合、一般にそれなりの口径と倍率(写真の場合、焦点距離)が必要なことは心しておいた方がいいでしょう。