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2016-01-01から1年間の記事一覧

今年もいろいろありました

一応大晦日なので、お約束として今年1年を軽く振り返ってみようと思います。 1月 まず今年最初の撮影は、上記エントリでも触れたカリフォルニア星雲でした。このとき「ライトフレーム、フラットフレームともに現像後に三色分解し、それぞれのプレーンに対し…

本年撮り収め

今年はとにかく、終始天候に悩まされた感のある1年でしたが、年末年始はどうやら穏やかな晴天に恵まれそう……ということで、28日の夜、日没を待っていつもの近所の公園に出撃しました。今回は、宵のうちはペルセウス座の散光星雲「カリフォルニア星雲」ことNG…

「ベツレヘムの星」の謎

(クリスマスネタということで、以前、旧サイトに載せていたコンテンツを一部修正して再掲します。この手の雑学、案外需要があるようなので……(^^;)みなさんは「ベツレヘムの星」ってご存知ですか?こう聞くと、たぶんかなり多くの人が「はて?」と首をかし…

毎年恒例

気づけば、今年も残すところあと3週間ほど。今年は年中通して悪天候に祟られた感がありますが、12月に入ってようやく冬型の気圧配置が頻出するようになり、関東は晴天の日が増えてきました。9日金曜日の夜は月齢10の月があるとはいえ、快晴が続く予想。月は2…

ステライメージ7におけるフラット補正

最近、撮った写真のフラット補正にだいぶ気を遣うようになってきたのですが、そこでよく利用しているのが「ステライメージ7」から搭載されている「ガンマフラット」です。これは、ライトフレームとフラットフレームがきちっと合っていない場合に、フラットフ…

青い雪玉星雲

せっかくオフアキを持ち出したのだし、月明かりの中でも撮れる対象を……ということで、小さい惑星状星雲をターゲットに。 2016年11月12日 EdgeHD800(D203mm, f2032mm) SXP赤道儀 Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3, ISO400, 露出30秒×32コマ, IDAS/SEO LPS-P2-FF使…

オフアキシスガイダー

以前、セレストロンのオフアキシスガイダーを、CP+で展示した開封品ということで格安で入手していたのですが、調整等々が面倒で長いこと放置してしまっていました。しかし最近、ガイド鏡を使った長焦点鏡での撮影に限界を感じていたこともあり、重い腰を上げ…

結露と機器の耐久性

ところで、上の写真を撮った夜は湿度が高く、夜半前から機材を入れてきた台車、小物入れなどが次々と結露し始めました。都心は舗装面が多くて地表付近が乾燥していること、ヒートアイランド現象で地上付近の温度が比較的高いことなどからそもそも結露しづら…

上げたのは4日後

11月3日の文化の日に引き続き、5日の夜も晴れたので公園に出撃しました。 翌日が日曜なので、時間もたっぷりとれる……ということで、都心では難易度高めの淡い対象を狙うつもりで機材を準備。ところが、この日は快晴だったものの湿度が高めで、透明度は3日夜…

3か月ぶりの出撃

今年の関東地方は異常といっていいほど天気が悪く、秋に入っても曇りや雨ばかり。まったく出撃できませんでした。調べてみると、最後に写真を撮ったのが7月29日の夜。一応、8月6日にもわずかな晴れ間に望みを託して強行出撃しているのですが、増え続ける雲に…

最遠の惑星たち

この日は夜も久しぶりに快晴だったので、実に約2か月ぶりに望遠鏡を引っ張り出しました。とはいえ満月なので、星雲・星団の撮影にはまったく向きません。そこで、逆にこんな時でないと観望、撮影しないであろう対象に望遠鏡を向けました。 2016年10月15日21…

AFボーグ動作試験

組み上げた「AFボーグ」を持って、多摩川河川敷で試験撮影を行ってみました。カモなどが渡ってくるにはまだやや早いですが、ウやサギなどの留鳥が格好の被写体になってくれます。 ミニボーグ60ED+F AFアダプター 1.7x, K-5IIs ISO400, 1/800秒対岸でカワウ…

AFボーグ

このところあまりにも天気が悪いことから、ミニボーグの地上での活用に走っています。前回までにフィールドスコープとしての使用にはおおよそ目途がついたので、続いてペンタックスユーザーの特権とでもいうべき「ボーグのAF化」に着手しました。ペンタック…

載せてみた

とりあえず、フィールドスコープ仕様にしたミニボーグ60EDを190三脚に載せてみました。 バランスとしてはまずまず悪くない感じです。鏡筒は三脚座経由でプレートに1/4インチネジで留められていますが、上記のHejnar Photoのキットでアルカスイス化すれば、三…

cafe TEMO訪問

上記の正立プリズムの件、うまい方法がないかと思ってネット上をうろついていたところ、ボーグの「地上プリズム EP-1【7777】」相当と思われる直視型プリズムをちょうど在庫に持っているお店を発見。実はそのお店、以前から知っていて、比較的近所(とはいっ…

マンフロット 190プロアルミニウム三脚3段+RC2付き3ウェイ雲台キット(MK190XPRO3-3W)簡易レビュー

せっかく買ったので、一応、簡単にレビューめいたものを。 三脚は黒を基調に、マンフロットのコーポレートカラーであるイタリアンレッドが所々にあしらわれていて、なかなか格好いいです。そもそもマンフロットが購入候補に挙がったのには、このデザインも大…

カメラ三脚購入

この夏の東京はまったくもってひどい天気で、最後に出撃したのが7月29日。丸々2か月はご無沙汰している計算で、こうなると機材に関心が向くのはいたしかたなく……(^^;というのはともかく、ここしばらく新しいカメラ三脚の購入をずっと考えていました。 購入理…

最近のビクセン製品

ここから下は半ば以上「愚痴」なので、どうしても読みたい方だけどうぞ(^^;

ビクセン、A62SS発表

http://www.vixen.co.jp/product/at/tube/261536.html 5日、ビクセンが今年のCP+で発表していた小型軽量のアクロマート屈折「A62SS」の発売を発表しました。発売日は9月8日。口径は文字通り62mmで、焦点距離は520mm(F8.4)です。フードは伸縮式で、鏡筒長は…

コメント返し

冷却カメラの記事に関し、常連の「忍者」さんからコメントをいただいていたので、いくつかのカメラについて「脳内会議」を開催。あくまでもスペックを見ただけの印象なので、正確性は一切保証しません(^^; ZWO冷却カメラ 安価な冷却カメラとして、最も注目を…

「冷却カメラ」補足

先日の冷却カメラの記事についての補足です。 フルウェルキャパシティとADコンバータのビット数について イメージセンサーは、画素に入射した光を電子に置き換えて蓄積しますが、ピクセルあたりに蓄積できる電子の容量(数)を「フルウェルキャパシティ」と…

冷却カメラについて

最近、天文クラスタ界隈を眺めていると、ハイエンド志向ではない人たちの間でも冷却カメラを導入する動きが広がってきているように感じています。これまで冷却カメラというと古くはビットランやSBIG、近年ではFLIやQSIなどの高価な冷却CCDが主で、ためらいな…

個人サイトの閉鎖と新設

知ってる人は知っている……というか、実はこのブログの左カラムにもリンクがあるのですが、私、1998年から「HP2!」という個人サイトを運営しておりました。このブログも、もともとはこのサイトから派生したものだったりします*1。 内容としては自分の描いた絵…

ようやく梅雨明け

長かった東京の梅雨もようやく明けました。とはいえ、今年の夏はどうも不順になりそうな雰囲気で、週間予報を見る限り、「梅雨明け十日」と言われるほどには安定してくれなさそうな感じです。そこで、久しぶりに晴れそうな金曜の夜、早々に仕事を片付けて帰…

北アメリカ&ペリカン再処理

先週末に撮影&アップした北アメリカ星雲&ペリカン星雲、どうしても仕上がりに納得いかなかったので再処理してみました。先週の段階では、実はフラット補正が追い込み切れていませんでした。具体的には、特にBチャンネルが過剰補正に。仕方がないのでIRISの…

天体撮影時のデジカメの感度設定

銀塩写真が広く使われていた当時、感度は使うフィルムによって決まっていました。今みたいに高度な画像処理ができるわけではありませんから、暗く淡い天体を狙うには基本的には感度の高さでカバーするしかなく*1、超高感度の「フジカラーSuperHG1600」や「コ…

梅雨の晴れ間に

関東地方はいよいよ梅雨に突入しましたが、金曜はうまい具合に晴れの予報。この機会を逃すと次にいつ晴れるか分かったものではないので、仕事を終えて帰宅後、月没を待って近所のいつもの公園に出撃しました。この公園、深夜に騒ぐ連中がいたせいで、以前は…

大きさ比べ

上に載せた各惑星を、先週撮った木星と同縮尺で並べてみました。 こうしてみると、火星の見かけの大きさは土星本体の大きさを超え、木星の半分近くに達しています。実際の赤道半径で比べると、 火星:3394 km 木星:71492 km 土星:60268 km と、火星は木星…

惑星日和

昨夜は梅雨前の貴重な晴れ間ということで、先の日曜に引き続き惑星撮影システムを引っ張り出しました。今回狙うは、最接近直前の火星と6/3に衝を控えた土星です。 ただ、今シーズンはどちらも南の空低く、シーイングや大気差云々以前に住宅街の中からでは電…

上げたのは5日後

今週頭の日曜日、移動性高気圧に覆われて気流が比較的安定してそうだったこと、そして大赤斑がちょうど正面を向くタイミングだったことから、惑星撮影システムを引っ張り出して木星を狙ってみました。衝はとっくに過ぎたとはいえ、宵の空での高度はまだまだ…