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2013-01-01から1年間の記事一覧

年末の撮影

今年の年末はちょうど新月期。天気も良く、風も比較的穏やかで絶好の撮影日和が続きます。というわけで、まずは先日の馬頭星雲の撮り直しから。前回は絶対的に露出が不足していたので、とにかくこれを伸ばします。これでそこそこの絵が撮れれば、年賀状にも…

昨夜の木星

前日の初撮影でしくじった部分を含め、再度木星を撮り直し。今度はシャッター速度を1/40秒まで伸ばした上、スタッキングに用いるフレーム数を大幅に増やしました。併せてダークフレームも撮り、処理の際にはこれを引いています。 2013年12月23日1時8分 セレ…

惑星撮影システム初稼働

こうして組み上げた拡大撮影システムで、昨夜、衝が近づいた木星を狙ってみました。心配していたピントは、今度こそきちんと合いました。が、冬型の気圧配置のせいでシーイングは最悪。ピント合わせにもかなり難渋しました(実際、ジャスピンかどうか、かな…

惑星撮影システム構築

先日購入した動画カメラ、ZW OpticalのASI120MMとASI120MCですが、これを望遠鏡に接続するにあたり、拡大光学系をどうするか、また2つのカメラの切り替えをどうするか、といった問題がありました。 拡大光学系については、まずなにより必要な拡大率を求める…

馬頭星雲

このところEdgeHD 800の方にかかりきりだったので、週末は久しぶりにED103Sの方を持ち出し。空っ風が強くて長焦点ガイドにはつらい季節ですし、大きく広がった散光星雲も多いので、短焦点屈折や望遠レンズの方がこの季節は向いてます。というわけで、狙うは…

惑星撮影用動画カメラ

口径20cmクラスの望遠鏡を手に入れることを考えた時点でやってみたかったのが、すっかり主流になった動画カメラによる月や惑星の高解像度撮影。これをやるためには、やはりこのくらいの口径がないと明るさ的になかなかつらいです。そのためのカメラとしてこ…

アイソン彗星

オールトの雲由来&太陽初接近の彗星のご多分に漏れず*1、事前の光度予測を嘲笑い続けているアイソン彗星ですが、さすがにここにきてそれなりに光度が増してきた模様。今は月の条件が悪い上、近日点通過後の方が核が適度に壊れるなどして明るくなる可能性が…

月齢13

EdgeHD 800用0.7x レデューサーのテストも兼ねて、満月前の月を狙ってみました。 2013年11月16日 セレストロンEdgeHD 800+0.7x レデューサー(D203mm, f1422mm) SXP赤道儀 Pentax K-5IIs, ISO200, 露出1/500秒×22コマ AviStack2で画像処理この状態で焦点距…

自然分補給

この週末は天気が良かったので、久しぶりにいつもの新治市民の森へ。 紅葉真っ盛り…というにはまだちょっと早いですが、色づいている木もあって、爽やかな雰囲気です。モズの高鳴きも聞こえました。ただ、そのほかはカラスの鳴き声ばかり目立って、シジュウ…

アイソン彗星の光度予測

いよいよ、話題のアイソン彗星の近日点通過まであと20日を切りましたが、発見当初の「最大-13等」という予想はおろか、かなり悲観的な明るさになりそうなのが確定しつつあります。彗星が明るくなることを当て込んだ企画等も多数立ち上がっているようですが、…

というわけで…

EdgeHD800を導入したそもそもの目的の1つである、視直径の小さな天体を撮影してみました。対象はおうし座の超新星残骸「かに星雲」ことM1です。とりあえず、今回は様子見で、鏡筒固定方法の強化策やレデューサーなしでどこまで行けるものか見てみようと思っ…

EdgeHD 800セカンドライト

金曜の夜、久しぶりに晴れたのでEdgeHD 800を持ち出してみました*1。先日の強化以来、初の実戦投入になります。強化部分を中心に、感想をつらつらと書いてみたいと思います。 CoolEdge 副鏡を含め、鏡筒全体をすばやく温度順応をさせることができるという、S…

EdgeHD 800強化計画

先日導入したEdgeHD 800ですが、シュミットカセグレン系に共通の弱点として、光軸が狂いやすいこと、そして密閉型鏡筒ゆえ筒内気流が収まりにくいということがあります。また、どちらかといえば写真用途を志向しているにもかかわらず、ピントの微動装置がな…

選手交代

夜半からは、鏡筒をED103Sに換えて再出動。秋〜冬の天体を狙います。 2013年10月14日 ビクセンED103S+レデューサーED(D103mm, f533mm) SXP赤道儀 Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3, ISO1600, 露出60秒×16コマ ガイド鏡(D60mm, f540mm)+Lodestar改+PHD guidi…

Edge HD 800の使い勝手ほか

というわけで、まずは使ってみたわけですが、その感想を軽く。 まず、鏡筒の長さが短い上に重量が主鏡側に偏っているため、バランスが非常に取りづらいです。また、全体的に丸っこいため、油断していると架台に載せるときに転がり落ちてしまいそうです。とは…

Edge HD 800ファーストライト

13日の夜は晴れていたので、日暮れ頃からEdge HD 800を外に出して温度順応させた上で、まずは定番の月を狙ってみました。Edge HD 800の焦点距離は2032mm。カメラにK-5IIsを使うと、半月なら直焦点でギリギリ写野内に収まります。 ちなみに、フードは以前と同…

届きました

先日注文したEdge HD 800ですが、今日、無事に届きました。というわけで早速組み上げてみたのですが…いきなり、ファインダー脚を鏡筒に取り付けるためのネジが1本締まらない(届かない)というトラブルが。とりあえず、残るネジ1本でしっかり止まっているの…

20cmクラスの鏡筒

惑星状星雲や銀河、はたまた惑星など視直径の小さな対象を撮影・観察する上で、現在持っているもの(ED103S)より大口径かつ長焦点距離の筒が欲しいなとは、前々から思っていました。下の表は、現在国内で容易に入手可能な口径20cm前後の長焦点望遠鏡の一覧…

QHY製カメラ国内発売開始

http://www.syumitto.jp/SHOP/950415/list.html http://www.y-tomita.co.jp/ccd/qhyccd/qhyccd01.html Syumittoと天文ハウスTOMITAが国内代理店となって、QHY製のカメラの販売がスタート。特に注目はQHY5L-IIで、小型で高感度、お手軽な値段と三拍子そろって…

アイソン彗星の光度予測

【11/10 追記】最新予測はこちら太陽最接近まであと50日ほどとなったアイソン彗星。こんな無茶な企画まで立ち上がる中、明るくなってくれないと困るわけですが…どうもなんかキナ臭い雰囲気が漂ってきています。Minor Planet Center(MPC)に報告されているデ…

8月31日のいるか座新星

前回撮影からまた5日。かなりの強風が吹き荒れる中でしたが、晴れていたので撮影してみました。 2013年8月31日20時51分 Pentax K-5IIs+DA17-70mmF4AL[IF]SDM+アストロトレーサー 35mm, F4, ISO800 露出30秒(一部をトリミング) 25日と比べると、さらに暗…

今夜のいるか座新星

5日ぶりに晴れたので、いるか座新星を再度撮影。今度は雲もなく、コンディションとしてはまずまずです。 2013年8月25日23時44分 Pentax K-5IIs+DA17-70mmF4AL[IF]SDM+アストロトレーサー 35mm, F4, ISO800 露出30秒(一部をトリミング) 20日に撮った時と…

アイソン彗星の光度予測

【11/10 追記】最新予測はこちら太陽への最接近まで100日を切ったアイソン彗星ですが、今年2月以降、明るさが伸び悩んでいました。6月から7月にかけて、地球から見て太陽の方向にあって観測できない状況が続いていましたが、8月に入って観測が行われるように…

いるか座新星

8月15日に発見の第一報が入った「いるか座新星」、遅ればせながら撮影してみました。 2013年8月20日21時52分 Pentax K-5IIs+DA17-70mmF4AL[IF]SDM+アストロトレーサー 35mm, F4, ISO1600 露出5秒(一部をトリミング) 月が大きくて近くにある上に、速い速…

久々の本格撮影

この夏の東京はとにかく夜の天気が最悪で、上記の試写も薄雲が流れる中無理やり撮影したものですが、一昨日は久しぶりにまともに晴れたので腰を据えて撮影。前回まともに撮影できたのが6月ですから、およそ2か月ぶりでしょうか。 2013年8月14日 ビクセンED10…

EF70-200mm F4L USM試写

準備が整ったところで、EF70-200mm F4L USMを装着したEOS KissX5を北アメリカ星雲に向けて撮ってみましたが…ここでまた別の問題発生。 2013年8月4日 Canon EF70-200mm F4L USM+EOS Kiss X5 SEO-SP3 SXP赤道儀 F5.6, ISO800, 露出120秒×32コマ ガイド鏡(D60…

(微妙に)新兵器投入

北アメリカ星雲や網状星雲を擁するはくちょう座が天頂に昇るようになってきて、いよいよ2月に購入したEF70-200mm F4L USMの出番…というところなのですが、小さな問題が発生しました。現在、メインの機材はED103S+60mmガイド鏡の組合せ。EF70-200mm F4L USM…

梅雨の晴れ間に…

東京は、ここしばらくずっと梅雨空。しばらくは晴れ間を望めそうもありません。というわけで、先々週に撮影した画像を処理。 2013年6月9日 ビクセンED103(D103mm, f795mm) SXP赤道儀 Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3, ISO800, 露出120秒×18コマ ガイド鏡(D60mm…

ヘルクレス座の球状星団

昨夜は、夜半頃から久しぶりに晴れ。下弦の月が昇ってきてましたが、梅雨の貴重な晴れ間ということで撮影を強行しました(^^; 2013年6月1日 ビクセンED103(D103mm, f795mm) SXP赤道儀 Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3, ISO800, 露出60秒×18コマ ガイド鏡(D60mm,…

フラット補正の効果

先日、M17を撮影した際にELパネルを用いたフラット補正を試してみましたが、その効果を一応示しておきます。まず、最初の写真はフラット補正を一切行っていないものの元画像と、分かりやすいようにレベル調整をしたもの。四隅の光量が落ちているのがハッキリ…