PHD2の日本語マニュアルを公開しています。こちらからどうぞ。

個人サイト「Starry Urban Sky」もよろしく。

惑星日和

昨夜は梅雨前の貴重な晴れ間ということで、先の日曜に引き続き惑星撮影システムを引っ張り出しました。今回狙うは、最接近直前の火星と6/3に衝を控えた土星です。


ただ、今シーズンはどちらも南の空低く、シーイングや大気差云々以前に住宅街の中からでは電線がものすごく邪魔。地中化されたりしてくれないかな……(´・ω・`)



2016年5月28日0時16分15秒(日本時間)
セレストロンEdgeHD800+Meade 3x TeleXtender(D203mm, f6096mm) SXP赤道儀
L画像:ZWO ASI120MM, 30ms, 1200フレームをスタック
RGB画像:ZWO ASI120MC, 30ms, 2400フレームをスタック

というわけで(?)、まずは火星から。シーイング自体は高度を考えればまずまずといったところで、ちょうど正面南側(中央上)に横たわるSinus meridiani(子午線の湾)とSinus sabaeus(サバ人の湾)が目立ちます。南極には雲がかかる一方、北極冠はずいぶん小さい状態。火星の北半球の季節としては秋分が近いので、これからだんだん大きくなっていくのでしょう(その頃には遠ざかって見にくくなっているでしょうけど)。



2016年5月28日0時28分31秒(日本時間)
セレストロンEdgeHD800+Meade 3x TeleXtender(D203mm, f6096mm) SXP赤道儀
L画像:ZWO ASI120MM, 30ms, 1300フレームをスタック
RGB画像:ZWO ASI120MC, 70ms, 1000フレームをスタック

続いて土星。この時間帯になると空のあちこちに雲が流れてきて、シーイングがだいぶ悪くなってきました。火星より高度があるのに、明らかに像の揺らぎが大きくなっています。それでも、なんとかそれらしく写ってくれました。

衝が近いということで、「ハイリゲンシャイン効果」で環が明るく見えるのも印象的です。


ところで昨夜、この撮影をやっているときにちょうど3人ほどのグループが通りがかったので、火星と土星を見せたところ、大変喜んでもらえました。普通だとなかなか望遠鏡で惑星を見る機会なんてないですからねぇ……。

特に喜んでもらえたのはやっぱり土星。いくら火星が接近しているとはいえ、薄暗い模様のついた「ピンポン玉」よりは、圧倒的にウケがいいです。

初めて望遠鏡で惑星を見るという人には土星をぜひ。やっぱりインパクトが大事です(^^;