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2017-01-01から1年間の記事一覧

見つめるキャッツアイ

この夏の東京はとにかく天候不順で、むしろ梅雨明け以降は雨か曇りばかり。たまに晴れ間が出ても、夜になると決まってベタ曇り or 雷雨のパターンです。オホーツク海高気圧が優勢で、天候不順の原因になる北東の湿った風が関東地方に吹き込んでくるトレンド…

撮影に持参する機材とパッキング

先のエントリでちょっと重めの話をしたので、気分を変えて現時点での手持ち機材の紹介を改めてしておこうと思います。今回はとりあえず、普段近所の公園に出撃する際に持ち出している機材や道具の話。天体撮影をある程度本格的にやろうとしたとき、どのくら…

天体写真の画像処理はどこまで許されるのか?〜「星ナビ」9月号の記事を見て

今月発売の「星ナビ」9月号に目を通していると、その中に個人的に「えっ?」と思う記事がありました。具体的には流星写真の撮り方についての記事なのですが……そこで紹介されている画像処理方法が倫理的にいささか問題ありなんじゃないかと。 その方法という…

アルカスイス互換L型プレート

東京は曇りがちの天気がずっと続いています。見返してみると、6月頭に網状星雲を撮影して以来、丸々2か月以上、惑星を除きまともに撮影していません。こうなると「星欲」が「物欲」に転換されるのも仕方のないところで……はい、なんか増えましたorz買ったのは…

個人サイト更新

https://urbansky.sakura.ne.jp/ちょっと思うところあって、個人サイトの「ギャラリー」に掲載した過去約1年分の星雲・星団写真について、各種画像処理前の「撮って出し」の画像を各ページに載せてみました。なお、今後「ギャラリー」に追加していく写真につ…

自然分補給

梅雨明け以降、東京はさえない天気が続いていて、今の様子だと8月中旬以降まで天体写真は「お預け」になりかねない雰囲気です。そこで、ストレス解消に「新治市民の森」まで自然分補給に行ってきました。近くでは、新たにサービス付き高齢者向け住宅の建設が…

「SDレデューサーHDキット」レビュー その2 星像テスト

先にファーストインプレッションとして、外観と周辺減光を中心にビクセン「SDレデューサーHDキット」の簡易レビューをお届けしました。なかなか期待を持たせる結果でしたが、この時点では星像の確認ができていませんでしたので、最終判断は保留となっていま…

SDレデューサーHDキット ファーストインプレッション

7月14日に発売になったビクセンの「SDレデューサーHDキット」を早速入手しました。届いたばかりの上、天気が悪いので星像の確認はもう少し先になりそうですが、とりあえず入手時点での簡易レビューをお届けします。 外観 SDレデューサーHDキットには レデュ…

【解決】FireCaptureでフレームレートが上がらない問題

【追記 2017/10/14】 この件、もう少し詳しく検証したので、こちらもご覧ください。 http://d.hatena.ne.jp/hp2/20171014/1507992412 ASI120系に特有の問題かもしれません。先日、土星を撮影する際にFireCapture v2.5を使おうとしたのですが、なぜかフレーム…

活動領域12665

2〜3日前から、TwitterのTL上で「太陽に目立つ黒点が出てる」という情報がちらほら上がってきていました。ちょうど晴れ間も出ていた……というか、晴れすぎなくらいのいい天気でしたので、久々に黒点を狙ってみました。昼間の撮影は、明るいのでセッティングな…

今シーズン初土星

さすがは梅雨と言うべきか、天気が悪くて6月頭以降、望遠鏡を出すことすらできない状況でしたが、金曜夜は久しぶりの晴天。ただ、月齢が13と大きかったので、月明かりに邪魔されない土星を狙うことにしました。衝を迎えたのは半月以上前の6月15日ですが、ま…

予想外

先日、「欲しいものリスト」と称して物欲ダダ漏れのエントリーを書きましたが、ここで挙げた「BORG55FL+レデューサー7880セット」、メーカーサイトを見ると相変わらずよく売れている模様。ブログでも55FLがかなりの勢いで動いている旨、記述があります。た…

ビクセンの新製品

昨日は体調が悪くてダウンしていたため気づくのが遅れたのですが、6月7日付でビクセンから新製品の発表がありました。今年のCP+で発表のあった「SDレデューサーHDキット」と、これら新補正レンズに対応した「SDシリーズ鏡筒」です。 SDレデューサーHDキット …

欲しいものリスト

関東の梅雨入りまでそろそろ秒読み段階。これからは星見もままならない日が続きそうなわけですが……こういう状況で物欲に走りがちになるのは、天文ファンの悲しい性(さが)といえるでしょう。 ……というわけで(?)物欲のはけ口として、現時点でのカメラ、天…

「CLS-CCD for EOS APS-C」実戦投入

東京の梅雨入りは例年6月第一週〜第二週といったあたり。そろそろ秒読み段階ですが、金曜夜には貴重な晴れ間が。月没が0時55分、天文薄明開始が2時40分と、暗夜は正味2時間ほどしかありませんが、次はいつ晴れるか分かりませんので、仕事が終わり次第、いつ…

SXG-HAL130三脚トラブル発生(1年ぶり3度目)

今夜は新月期とはいえGPVの予報が微妙だったので、公園まで出かけずに自宅玄関前でM3のリベンジをすることに。前回はガイドの調子も良くなかったので、そのあたりの原因究明もじっくりやるつもり……だったのですが。三脚を開いてみたら、開き止めが妙にグラグ…

防湿庫増設

今現在、カメラやレンズをはじめとした光学機器の収納にはハクバのKED-S50という48Lの防湿庫を使用しているのですが、これを買った当時(2007年)は普段使いの一眼レフとレンズ、コンパクトデジカメくらいが収納できれば十分というつもりでした。しかしその…

PHD2日本語マニュアル 更新(v2.6.3対応)

というわけで、v2.6.3の公開から約3か月遅れになってしまいましたが、ようやくマニュアルの翻訳、改訂が済んだので公開します。ダウンロードはこちらから。(PDF形式) 【2018.4追記】最新のマニュアルは、ブログ上部のリンクから辿ってください。都度更新さ…

春の残り物

真夏日寸前まで行った土曜の夜、いつもの公園に出撃してきました。気圧配置を見る限りシーイングが良くなりそうな感じがしたので、持ち出す鏡筒をEdgeHD800にして前半は銀河の撮り残しを、月出後は今シーズン初の土星を狙おうかとも思ったのですが、地上の風…

RGB分割フラット補正

個人サイトの方に、私がここしばらく実行している「RGB分割フラット補正」についての記事を載せました。 https://urbansky.sakura.ne.jp/rgb-flat.html要は、本来RAWの段階でやるべきフラット補正を、現像後にRGB分解してそれぞれのプレーンに対して行うとい…

木星再処理

先日の木星の写真、もう少し情報を引き出せるんじゃないかと思って再処理してみました。Registaxでウェーブレット処理のパラメータをあれこれいじったり、ステライメージで画像復元処理をかけたりして出てきた結果がこれ。 赤道帯のガスの流れや北赤道縞境界…

たまには「近場」を

4日の「みどりの日」は、午後からすっきり快晴。天気図を見ると九州沖に低気圧があるものの、関東はまだ十分に移動性高気圧の圏内。しかもWindy *1(最近Windytyから名前が変わりました)の情報によれば、関東においてシーイングへの影響が大きい高度3000m付…

K型経緯台実戦投入

先日購入したK型経緯台ですが、先に書いた通り、機材とアリミゾ側の押さえネジのノブが干渉しかねないという問題がありました。そこで、かねてからの計画通り、アルカスイス互換のクイックシュー&プレートを購入しました。買ったのは、セットで比較的安かっ…

久々の本格出撃

冬の間は晴天続きで、月さえなければ出撃していましたが、春になるとなかなかそうもいかず。しかしこの週末は比較的天気がいい予報だったので、3月頭以来、ほぼ2か月ぶりにいつもの公園に出撃してきました。 出撃したのは金曜の夜、仕事が終わって帰宅してか…

個人サイトの常時SSL化

昨日、Internet Watchにこんな記事が出ていました。「Google、10月提供のChrome 62以降で、入力欄のあるすべてのHTTP接続ページで警告を表示」 Chromeでは1月に提供された「Chrome 56」から、パスワードやクレジットカード情報の入力フォームがあるウェブサ…

K型微動マウント(K型経緯台) ファーストインプレッション

先日、「経緯台がほしい」と書きましたが、その後もいくつか情報などを集めつつ呻吟した結果…… こうなりました。 スコープテックで販売されている、3/8インチ仕様の「ミザールテック K型微動マウント」(K型経緯台)です。最近主流のフリーストップ経緯台に…

Nik Collectionをフォトショップなしで使う

ドイツのNik社が開発していた高機能なPhotoshop用画像処理プラグイン「Nik Collection」。このNik社がGoogleに買収され、それに伴って「Nik Collection」が2016年3月から無料で提供されています。元々500ドルもしていた製品が完全無料になったという衝撃もさ…

経緯台がほしい

昨年マンフロットの三脚を買って以来、これに10×42の双眼鏡やミニボーグ45ED、60EDを載せて、天体写真撮影の合間に「ちょい見」を楽しんでいます。しかし、それなりの頻度で実際に使い始めてみると、所詮は写真用。雲台の使い勝手に不満が出てきます。現在三…

久々に天体撮影時のデジカメの感度設定の話

このひと月ほど、月齢と晴天、体調などがかみ合わず、惑星撮影すらなかなかできないでいます。こういうときなので、代わりにちょっと調べ物をしていました。 「デジカメで天体を撮影する場合、必ずしも高感度が向いているわけではない」というのは以前から指…

昼間の金星ふたたび

2月17日の最大光度を過ぎ、見かけ上ますます太陽に近づきつつある金星。日没時の高度も20度あまりとなってだいぶ見づらくなってきましたが、昼間なら全く問題なし。というわけで、最大光度のときに引き続き、白昼の撮影を行ってみました。昼間の撮影だと極軸…