PHD2の日本語マニュアルを公開しています。こちらからどうぞ。

個人サイト「Starry Urban Sky」もよろしく。

アルカスイス互換L型プレート

東京は曇りがちの天気がずっと続いています。見返してみると、6月頭に網状星雲を撮影して以来、丸々2か月以上、惑星を除きまともに撮影していません。こうなると「星欲」が「物欲」に転換されるのも仕方のないところで……

はい、なんか増えましたorz

買ったのはタイトルの通り、アルカスイス互換の汎用L型プレート。SUNWAYFOTOの「DPL-03R」です。ヨドバシで11840円でした。

2万円近くするRRSあたりのプレートと比べると、比較的安価な中国製のパーツということで、品質については割り引いて考えておく必要があるかと思っていたのですが……いい意味で予想が裏切られました。


まずは製品仕様の面。これは事前に確認していた点なのですが、L字のそれぞれの面に1/4インチネジ(いわゆるカメラネジ)用の穴が設けられています。これがあることで、アルカスイス互換でない雲台などと組み合わせた場合でも、最悪、カメラを固定することが可能になります。

また、細かい点ですが、抜け落ち防止用のネジが備わっているのも気が利いています。


L型プレートを用いる場合、カメラは一般に底面のカメラネジで固定されることになりますが、「1点留め」のため、天体写真のように長時間露出が必要な用途では、露出中にじわじわと回転してしまう可能性があります。これを防ぐため、L型プレートの多くではプレートの辺に沿って突起を設け、これをカメラの背面側に持ってくることでカメラが回転しないように押さえています。


DPL-03Rの場合、この回転防止用の突起がレールの前後に付け替えられるようになっています。これが実に秀逸で、この構造のおかげで縦方向のレールが右側に来るようにも左側に来るようにもできるようになっています。


実際、手持ちのEOS KissX5やK-5IIsにプレートを取り付けてみたのですが……K-5IIsの場合はグリップの反対側に縦位置レールが来る標準的な取り付け方で問題なかったのですが、KissX5の場合、この向きだとリモート撮影用のUSB端子が干渉してしまいます。そこで、回転防止用突起の取り付け位置を変更し、グリップ側に縦位置レールが来るようにしたことろ、きれいに収まりました。

また驚くべきは、このように変則的な取り付け方をしたにもかかわらず、カメラ底面のネジ穴とプレート側の長穴の位置がピッタリ合って、ほとんど遊びが生じなかった点。汎用レールでこのフィット具合というのは凄いことで、いったいどれだけ研究をしたのか、本当に感心してしまいます。


一昔前の中国製品にあった作りの粗さも一切見られず、実に見事な工作精度。価格もこの種の製品としては手頃ですし、お勧めです。