PHD2の日本語マニュアルを公開しています。こちらからどうぞ。

個人サイト「Starry Urban Sky」もよろしく。

オメガ星雲

上の土星を撮影した後、今度は直焦点撮影のセッティングをして「オメガ星雲」ことM17を撮影。昨シーズンも狙ったのだけど、フレーミングが甘くて電線が写りこんでしまったので再チャレンジです*1



2013年5月18日 ビクセンED103S+レデューサーED(D103mm, f533mm) SXP赤道儀
Canon EOS Kiss X5 SEO-SP3, ISO800, 露出90秒×24コマ
ガイド鏡(D60mm, f540mm)+Lodestar改+PHD guidingによるオートガイド
ステライメージVer.7.0で画像処理(中央部をトリミング)

今回は、初めていわゆる「ELフラット」を試してみました。こちらで購入したELシートを用い、天文ガイド2012年4月号に載っていた記事に従ってパネルを作製。これでフラットフレームを撮影してフラット補正をしてみたのですが…まぁ、完全とまではいかないまでも周辺減光はかなり改善され、効果はそれなりにあるようです*2。特にありがたかったのは、CMOSの感度のばらつきや電荷の読み出しに伴うと思われる縞模様(こちらの写真にうっすらと見える横縞がそう)が消えたことで、後の処理が随分楽になりました。

写りとしては、M17自体比較的明るい星雲ですし、街中で撮っている割には悪くないかと*3。ただ、周りの淡い部分を含め明度差がかなりあるので、本当にきれいに表現しようとするとかなり難儀しそうです。

*1:なにしろ住宅街のど真ん中なので、電線を避けるのが至難の業だったり。

*2:コンポジット後の画像ではレモン型の妙な色の偏りが見られましたが、天体の移動に伴って光害によるカブリの相対位置が変化し、これが合成された結果と思われます。これを完全に取り去るには、何らかの工夫が必要でしょう。

*3:本当はもっと露出をかけたかったのだけど、途中で子午線に達してしまったのでorz