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CPUクーラー検討

先日組み上げた新マシンですが、CPUがとにかく熱く、フルロードになると数分で90℃を突破しそうなありさま。一応、3770KのTjunctionは105℃なので、そこまで達しなければ危険ではないというのがIntelの考えなのだろうとは思いますが、天体画像処理やタンパク質の立体構造モデル構築など、CPUを酷使する用途がそこそこあるので、さすがにこの状態は不安です。そこで、CPUクーラーを高性能のものに交換することにしました。

ただ、問題は今使っているAntec Soloというケース。

ATXケースの割にはコンパクトで、内部空間にはあまり余裕がありません。つまり、極端に大きなクーラーはつけるのが難しそうです。せっかくの静音性重視のケースなので、できれば大型ファンをゆっくり回して冷却するようなタイプのクーラーが理想なのですが、物理的に設置できるかどうか…。また、そもそもケース内部の通気はお世辞にもいいとは言えませんので、高性能のCPUクーラーを取り付けても効率よく冷やせない可能性もあります。ともあれ、このあたりはやってみないと分かりません。

クーラーのサイズについては、某巨大掲示板の情報で、空冷式クーラーとしては最大級の「Silver Arrow SB-E」が装着できたという報告があったので、物理的には大抵のものは装着できそうです。ただ、ケース内が狭いのは確かなので、やはりあまり大きなクーラーは入れたくないところです。

雑誌や海外のレビュー記事なども含めて検討し、入手性も考えた結果、以下の4つが候補として残りました*1。ケースの側面パネルに通気孔がないことから、冷却効率を考えて基本的にはサイドフロー形式のものを選んでいます。

「Frio Extreme」は、冷却性能に定評のある定番商品の1つ。ただし、静音性能についてはそれなりのようです。実際、店頭で回してみましたが最低速はともかく、回転数が上がると風切り音が耳につきます。

SST-HE01」は8月に発売になったばかりの新商品。メモリ側(=吸気側)のフィンが薄くなっていて、メモリとの干渉を抑えるとともに吸気の抵抗を低減しているようです。このクラスにしては比較的コンパクト。こちらも音はそれなりのようですが、冷却性能は十分に上位クラスです。

TPC 812」はGPUの冷却で使われている「ベイパーチャンバー」を世界で初めて利用したというCPUクーラー。4つの候補の中では最も高く、新機軸を打ち出した割に冷え方はそこそこ。コストパフォーマンス的には微妙ですが、本体がコンパクトでファンも比較的静かそうなのは好印象です。

最後の「Fenrir-Siberia Edition」はちょっと変わり種で、サイドフローとトップフローのハイブリッド。サイドフロー型では構造上冷却できないメモリや電源回路周りを冷却できるのが特徴です。別に誰に見せるわけでもないですが、見た目のハッタリの効き具合も○。性能も上位クラスですが、難点はその大きさ。ケースのリアファンと干渉する可能性もあり、取り付けはかなり難儀しそうです。

で、迷った結果、最終的に「TPC812」を購入。やはり静音かつコンパクトで取り付けがしやすそうなのは好印象でした。冷却性能にしても、別に無茶なOCをやるつもりはないですし、少なくとも(ハイエンドクーラーとして)並程度には冷えそうなので十分でしょう。

*1:単に「気になった」というレベルではPhantekの「PH-TC14PE」も頭をよぎったのですが、さすがに1万円超の価格は高すぎます。文句なしに高性能だし、カッコイイんですけどね。