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メインマシン新調

昨年来、本格的に天体写真をやるようになってから、マシンのパワー不足を感じるようになってきましたので、約5年ぶりにメインマシンを新調することにしました。ちなみに、ブログやTwitterでPCネタを書き散らしているので一部でPC廃人のように見られているようですが、自作としては高々4台目です。

さて、現在のマシン構成は以下の通り。

ちょいちょいパーツを交換しているので、全体としての使い心地としては決して悪くないのですが、やはりCPUが足を引っ張っている印象です。そこで、ケースと電源、サウンドカード、GPUは流用するとして、それ以外の基幹部品をごっそり入れ替えることにします。

CPUについては、パフォーマンス改善が最大の目的ですから、文句なしにCore i7 3770Kで決まり。SandyBridge-Eの系列もちょこっと頭をよぎったのですが、コストパフォーマンスが悪すぎるので見送りました。メモリについても、大容量のデータを扱っても困らないように、8GB×2を購入。

マザーボードAsusのスタンダードモデルP8Z77-V。正直、無線LANモジュールなどはいらないのですが、付属しないモデルはいかにも廉価版で作りも簡略化されてるので…。他社についても検討したのですが、PCIのサウンドカードを生かしたかったので、廉価版を除いてPCIスロットのないMSIは却下。Gigabyteは、不具合等が発生した際に、BIOSでの対応ではなくハードウェアの改良で対応するケースがしばしばあり不安が残る、ASRockは価格が安すぎる点がやはり不安…と、結局、半ば消去法的にAsusに。昔ならもっと選択肢がありましたが…。

システムディスクは、この夏発売されたばかりのPlexter M5Pの256MB。データディスクはWesternDigitalのCavier Green 2TBとしました。

そのほか、ケースにUSB3.0のポートがないので、3.5インチオープンベイにUSB3.0ポートを2つ増設できる、CoolerMaster製のユニットを購入。


かくして、ガチガチの鉄板構成が出来上がりました。面白味も何もないですが、安定して動くのが第一ですので。

ここまでくれば、あとはパーツを組みつけていくだけ…ですが、ケース特有の問題がいくつも出てきて意外と難渋しました。


まず引っかかったのがSSDの取付け。M5Pには3.5インチベイに取り付けるためのアダプター(写真右側)が付属しているのですが、これは3.5インチベイの横側からネジ止めするタイプです。ところがSoloの3.5インチベイは、HDDの振動を伝えないためにシリコン製のグロメットを介して底面からネジ止めします(写真左上)。

結局、上のように、底面で固定できるタイプのアダプターを別途買いに行く羽目になりました。


似たようなことはUSB3.0増設ユニットでも発生。当初、FDDの代わりにこのユニットをつけようと思っていたのですが、このオープンベイがやはり底面からネジ止めするタイプで、側面にしかネジ穴のない、USB3.0増設ユニットに対しては使えません。無理に側面で止めると、位置が奥まってしまってうまくありません。やむを得ず、これも5インチ→3.5インチの変換アダプターを買ってきて、5インチベイに取り付けることで対応。

そしてとどめはマザーボード付属のSATA3.0ケーブル。ケーブルの一端がL字型コネクタになっているのですが、SSDに接続しようとするとこれが2.5インチ→3.5インチアダプターに干渉して取り付けられません。これまたストレートタイプのケーブルを買いに走る羽目になりました。

それ以外にも、そもそもケースが狭いために各種ケーブルの接続(特にマザーボードに対して水平に向いているSATAコネクタ)などでも大苦戦。思いのほか手間がかかってしまいました。


それでもどうにか組みあがり、OSのインストール等進めていきますが…さすがはSSDの威力というべきか、起動にしてもWindowsUpdateにしても恐ろしく速いです。また、CPUもパワフルなので、StellaImageによる画像処理もストレスフリー。これならいろいろ試行錯誤しようという気にもなるというものです。

さて、ここで気になるのが、IvyBridgeの熱問題。特に今回の構成の場合、「窒息ケース」として名高いSoloを使っていますから、うまく排熱できているのか心配になります。そこで、OCCTを使って負荷をかけてみると…

熱い!熱すぎるよ!

8つの論理コアに100%の負荷をかけ続けるという非現実的な条件ではありますが、ものの数分でコア温度が90℃近くに。これはいけません。グラフを見てみると、立ち上がりが急であることから、ケース云々の問題ではなくもっと局所的な原因…つまり、噂通りCPU内部の熱伝導、そしてリテールクーラーの能力不足が疑われます。第一、ケース内の温度は30度台で安定しています。

しかし、こんなに温度が上がりやすいのでは、TurboBoostの効き具合にも影響が出てきそうです。別途、CPUクーラーの強化を考えた方がいいかもしれません。殻割りは…いくらなんでも失敗すると痛すぎるからなぁ…