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新作・続編盛りだくさん! 2008年秋のアニメ新番組

http://internet.watch.impress.co.jp/static/link/2008/10/03/index.htm
なんだかんだで今シーズンも多いんですよねぇ、本数が。いいかげん採算的にヤバそうなもんですが…(^^;
こちらはとりあえず、地上波キー局のものを中心に視聴予定。ウチの場合、諸々の事情で現状では特にUHF局に関してはワンセグに頼らざるをえないんですが、なにしろウチのあたりは電波状態が悪くて、東京MXテレビはまったく受信できず、テレビ神奈川が気象状態によってはたまに受信できる、という程度ですからねぇ。
以下、いくつかの番組について感想めいたものを。

「とらドラ!」

原作未読。小さくて可愛いけれど猛獣系のツンデレ、というヒロインの造形は今となっては珍しくもなんともないし、家がお隣同士でベランダ越しに会話・行き来が可能なんてほとんど古典の域だけれど、主人公との関係は割と目新しいでしょうか。それぞれお互いの親友が片想いの相手ということで、ここからどう話が展開していくかが楽しみ。いずれにせよ一筋縄では行かないでしょうが…。
放送前には一部で作画に不安を感じる意見があったけれど、フタを開けてみればそんなことは全然なく。ロッカーからゴロリと出てきたり、チャーハンを夢中になって食べる大河がとにかく可愛い。これは問題なく視聴継続ですね。

「ヒャッコ」

これも原作未読…だったのだけど、放送を受けて第1話を読んでみると、これが意外と短いんですね。これを、原作のテイストを残したままうまく肉付けして30分間もつ脚本に仕立てたスタッフの力量はなかなかのものかと。それぞれのキャラの性格付けも、話の中にしっかり盛り込まれてますし、丁寧なつくりです。
ただ、その分若干テンポが悪くなっているのは否めないところ。破天荒な虎子を中心としたストーリー展開になっていくのだろうけど、スピード感が殺されたことで、その肝心の破天荒さがスポイルされ気味なんですよね。あくまでも視聴者の「想定の範囲内」にとどまっている感じで、いまいちヒキが弱いです。4人の役割や関係性が彫りこまれてくれば、作品自体の印象もだいぶ変わってきそうな予感はしますが…。というわけで、とりあえずこちらも期待込みで視聴継続の方向で。

「夜桜四重奏」

これまた原作未読、というかよく考えたら、今期のアニメは原作を読んだことあるのがまったくないですね(^^;
で、こいつなんですが…視聴者を引き込むべきツカミの部分で、長々と設定を説明するナレーションを持ってくる構成は正直どうかと*1。話数が限られている以上、設定を話の中で自然に消化させるのは大変でしょうし、そういう回りくどいことをするのに比べれば、ある意味親切といえば親切なのかもしれませんが…。個々のキャラクターの持つ特殊能力にしてもそうで、最後にセリフで列挙されなければ、話を追っているだけでは非常に分かりづらいです。ナレーションや説明ゼリフで設定を語るのは、作る側にとっては楽かもしれないけれど、作劇としては下策。特に初回は、視聴者を作品に引き込む大事な導入部だけに、安易な方法に頼ったこの構成は賛成しかねますね。
で、肝心の話の方は…人間と妖怪の共存を脅かす者と戦っていくのが基本線のようですね。日常と非日常の切り替わりが面白さの1つの核になっていくのでしょうけど、アクションシーンにさしてキレや魅力があるわけではなく(相手が雑魚だったというのもあるかもしれませんが)、かといって日常生活がしっかり描ききれているわけでもないので、正直中途半端な印象が否めず。
結局、この辺の問題点を突き詰めて考えてみると、初見の視聴者が感情移入しやすいようなキャラが不在なのがすべての原因のような気がしますね。主要な登場人物はみな、物語の舞台を熟知している人ばかりで、その内輪だけで話が進行してしまっている。だから物語世界に入っていきにくい、敷居が高めな作品になってしまっているのじゃないかと。原作の都合上仕方がないのかもしれませんが、第1話だけでも、話の中で登場してきた転入者の目線でストーリーを進行させるような形にすれば、はるかにストレスなく話に入り込めたような気がするんですが…。
一応、もう1〜2回は見てみようとは思うけど、もし代わり映えがしないようなら視聴打ち切りかな?

*1:こういう構成になってしまうことが多いのが、マンガの持込でSFや異世界モノが嫌われる原因だというのを聞いたことがありますが…プロの作る作品でまったく同じことをやってしまっては…ねぇ。