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ショックコード交換


普段の天体撮影時、野外で当然椅子に座るわけですが、この椅子として使用しているのが、軽さ・コンパクトさと座り心地を両立させたことで一躍名を馳せた「Helinoxチェア」です。私が使っているのは「Helinoxチェア エリート」(販売終了品)というモデルになります。


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この椅子、収納状態だと幅35cm、太さ10cmほど。重量は900g台と非常にコンパクトです。


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収納袋の中にはポールと座面シートが入っています。ポールはちょうどテントのポールと同じような感じで、中にショックコード(ゴム紐)が通してあります。


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このポールを組み立てて座面シートを張ると、立派な大きさの椅子になるという寸法です。


軽量かつコンパクトなこの椅子、2014年夏に購入したものですが、7年もたってさすがにショックコードがデロンデロンに伸びきってしまいました。テンションがかからないため、椅子を少しでも持ち上げると足のパイプが簡単に抜けてしまう始末。さすがに不便極まります。



そこで、ショックコードを自分で交換してみることにしました。方法自体は「ヘリノックスチェア ショックコード」あたりで検索するとぞろぞろ出てきますので、それらの情報を参考にします。


まず、必要なコードの長さですが、各部位の長さを測るとおおよそこんな感じ。


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トータルで(78cm + 50cm)×2+30cm = 286cm……おおよそ3mもあれば足りそうです。とはいえ、自分の不器用さ加減には自信がありますし、余裕があって困ることはないので長めに買っておきましょう。


ショックコードの太さはおよそ4mmほど……ということで、Amazonでこちらを2つ購入。

これなら失敗しても余裕がありますし、余ったら余ったで次回以降に有効に使えそうな気がします。*1


さて、実際の交換作業ですが、やること自体は簡単です。


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各パイプの末端には留め具があって、これを引っ張り出すとショックコードが見えてきます。コードは結び目が作られた状態で留め具にはまっているだけ。


この留め具を外し、結び目を切り取ってコードをパイプから抜き取り、新品のコードに入れ替えます。新品の状態でのコードの長さはもはや分からないので、今回は各部位の長さと同じ長さにコードを切り取って使用しました。結び目が作られる分、適当に短くなっていい感じのテンションがかかりそうな気がします(^^;


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なお、新品のコードを通す際ですが、写真のように先端にテープかなにかを巻いておくと、細い部分も通しやすくなって楽に作業ができます。最後にパイプからコードの端を出す際は、普通は長さ的にコードの端が出てこないはずなので、あらかじめコードの端に紐か何かを結び付けておいて、それを引っ張り出すようにするとスムーズです。


結局、それほどかからずにコードの交換は終了。ヘリノックスチェアは構造上、ゴムを伸ばした状態で保管することになるので果たしてどのくらい持つのか分かりませんが、最初から入っていたコードよりは頑丈そうなので、かなりの年数耐えてくれそうな気がします。


最近はヘリノックスチェアの構造を真似た、廉価な「似非ノックス」とでもいうべきチェアも多いですが、それらも同様の方法で補修できるはずです。

*1:今回は4mmの太さのものを使いましたが、細いところにコードを通す工程があるので、3mmくらいのものの方が作業の難易度は低いかもしれません。強度は若干落ちるかもしれませんが、実害が出るほどではないと思います。