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SXP赤道儀のASCOM接続

色々と実験ついでに、今回はASCOMでの接続も試してみました。というのも、PHD2ではASCOM接続した場合の利点が少なくなく(ドリフト法による極軸合わせなど)、また他のソフトを利用する上でもなにかと便利だからです。

導入は簡単で、ASCOMプラットフォームをインストール後、STARBOOK TEN用のASCOMドライバをビクセンのサイトからダウンロードしてPCに組み込むだけ。PHD2であれば、これで「マウント」のところに該当する選択肢が現れているはずです。もし複数のソフトから赤道儀を制御しようとする場合は、使う前にASCOMプラットフォームに含まれている「POTH」というソフトを立ち上げ、これを介して制御するようにします(PHD2でも「マウント」でPOTHを選択します)。ASCOMドライバはその仕組み上、原則として1つのソフトからの指令しか受け付けませんが、POTHはちょうどハブのように振る舞い、複数のソフトからの指令の窓口となってくれます。

あとはSTARBOOK TENとPCとをクロスのLANケーブルで接続すればOKです。このとき、わざわざクロスケーブルを買うと高くつくうえ、手持ちのLANケーブルと紛れたりするとややこしいので、ストレート-クロスの変換アダプタを買ってコントローラ側に常時つけておくようにすると便利です。


ケーブルの接続ですが、ASCOMで制御する場合、上の図のようにオートガイダー〜STARBOOK TEN間の配線が不要になります。つまり、オートガイダーから伸びるケーブルはPCに繋がるUSBケーブルだけ。見た目にもすっきりしますし、ケーブルが何かに引っかかって動作に支障が発生する確率も減ります。

なお、通常の接続とASCOM接続のパフォーマンスの違いですが、ガイドのレスポンスに関して言えば両者の違いはほとんどないといわれています*1