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「BORG55FL+レデューサー7880セット」への48mmフィルター取付方法

昨日のエントリーで、「『BORG55FL+レデューサー7880セット』に48mm*1のL-Ultimateフィルターを付ける手段がない」という話をしました。

hpn.hatenablog.com


L-Ultimateはその特性上、F4以上の鏡筒での使用が推奨されています。一方、「BORG55FL+レデューサー7880セット」のF値は3.6で、単純に取り付けることはできません。


そもそも「BORG55FL+レデューサー7880セット」へのフィルター取り付け方は全部で4通りあります。

  1. レデューサー先端に48mmフィルターを逆付けでねじ込む
  2. レデューサー後方に48mmフィルターを逆向き*2にねじ込む
  3. レデューサー後方に取り付ける「カメラマウントアダプター【7000】」に52mmフィルターをねじ込む
  4. レデューサー後方に「フィルターBOXn【7519】」を取り付け、その中に48mm/52mmフィルターを収める

しかし、このうち2~4はフィルターにF3.6相当の光束が入射することになり、透過光の波長シフトが無視できません。かといって、1の場合はF値の条件こそクリアできる*3ものの、フィルターを表裏逆に装着することになり、おまけにL-Ultimateフィルターの前面にはネジが切られていないため、そもそも取り付けることができません。


そこで、先のエントリーでは薄い「M48メス⇔M48メス」の接続リングを調達するしかなさそう……という結論になったのですが、ボーグのパーツをあれこれひっくり返しているうちにちょうどいいパーツを見つけました。



フィルターBOXn【7519】……正確にはフィルターケース【7518】に付属する「52mm/48mm変換リング」(写真左)です。


これは内側に48mm、外側に52mmのネジが切られている厚さ2mmほどのリングです。これは本来、フィルターケース【7518】に48mmフィルターを取り付けるためのアダプターなのですが、内側に48mmのネジが切ってあるということは……



うん、上手い具合についてくれました。厚さが2mm程度しかない関係で、ネジが咬んでいる長さは大したことないのですが、外から力がかかる場所ではないので、ポロリと落っこちなければOK。実際、レデューサーとフィルターの摩擦もあって思った以上にしっかりしています。


おまけに、実は先日の撮影時にフィルターケース【7518】を地上に落として歪ませてしまい、このリングは余っている状態*4。まさにうってつけです。


フィルターの付け外しのためにいちいち鏡筒をバラさなければならないのは面倒ですし、フィルター枠でケラれる可能性もありますが、使えないよりははるかにマシ。これでまた撮れるものの幅が広がりました。



なお、このセットにおいてフィルターをレデューサー先端に付ける場合の注意点ですが、M57ヘリコイドDXII【7761】の内径が小さいため、説明書通り「対物レンズ-ヘリコイド-延長筒」の順番で組み立てると、フィルターとヘリコイドが干渉してしまうことがあります。上の図のように、ヘリコイドを後方に持ってくれば干渉の心配なく組み上げることができます。

*1:いわゆる2インチサイズ

*2:フィルター裏面が対物レンズ側に向くという意味

*3:ミニボーグ55FL対物レンズのF値は4.5

*4:フィルターケースの方は買い直す羽目になってしまいました。