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自然分補給

天気も回復しましたので、先月カワセミに出会えた新治市民の森へ。歩いているときにうまくカワセミが見られるかどうかは運次第ですが…。

歩き始めて早々、色が薄めの黒いアゲハチョウが。一瞬ジャコウアゲハかと思いましたが、単に羽がくたびれたクロアゲハのようです。かなり羽がボロボロになってるので、余命わずかかもしれません。

葉っぱの上でじっとしていたツユムシ類の幼虫。触角に黄白の帯があるので、おそらくアシグロツユムシでしょう。

こちらはムラサキシジミ。青い金属光沢があるきれいな蝶ですが、羽の裏はご覧のとおり大変地味。羽を開いてくれるとよかったんですが…。

すぐそばにはコミスジが。こちらは裏も表も地味な蝶ですが、光の加減か、胸が虹色に光って意外ときれいです。

林の縁にはキツネノカミソリがたくさん咲いていました。ヒガンバナ科の植物ですが、なるほど言われてみればちょっと似ています。


アップで撮ると、清楚な感じでなかなかきれいです。ところで、撮影してたときには気づかなかったんですが…

数十メートル離れたところにムモンホソアシナガバチの巨大な巣が!スズメバチ類ほどではないですが、比較的攻撃性が強いので要注意(無造作に巣に接近したり、近づいてきたハチを叩くなど、むやみに刺激しなければ大丈夫ですけど)。これから秋にかけて、スズメバチなども活動が活発になってくるので気をつけたいところです。

地面で吸水するモンキアゲハ以前ここで見かけたナガサキアゲハと同様、典型的な南方系の蝶で、もともと関東地方にはいなかった蝶です。これも温暖化&ヒートアイランド現象の影響でしょう。

で、モンキアゲハも問題なのですが、それより大きな問題がこちら。羽を開いて止まる変なアゲハチョウがいると思ったら、アカボシゴマダラでした。この蝶、日本では奄美大島周辺にしかいない蝶だったのですが、1995年に埼玉県で突如確認されました。このときは一時的な出現だったのですが、その後、神奈川県を中心に多数確認されるようになったのです。これらのアカボシゴマダラは中国大陸産の亜種で、おそらく昆虫マニアがひそかに持ち込み、故意に放蝶したのではないかと言われています。
本来外国にしかいない生き物を放すことは、生態系を乱すことになり、許されることではありません。しかも、それがマニアの仕業であるとすれば、マニアの風上にも置けぬ愚行といえるでしょう。なんとも情けない話です。


ところでお目当てのカワセミですが、残念ながら今回は遭遇できませんでした。が、望遠レンズがあるとトンボを撮るのは楽ですね。オニヤンマやギンヤンマも飛び回っていたので、止まってさえくれれば狙えたんですが…(^^;