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地デジ化完了後のコンテンツ配信を考える

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/20101227_417689.html
今でこそ、ネットでの番組配信っていうのも現実的になったけど、さすがにちょっとこの記事の議論は後知恵に過ぎるんじゃないかと。
ちなみに地デジの議論が始まったという1997年*1、PC界隈でどんなニュースがあったかと紐解いてみると…97年末のPC Watchの読者調査で「10大ニュース」として上がっているのは以下の通り。

  1. 「PC98-NX」発売、アーキテクチャ変更
  2. MicrosoftAppleに1億5千万ドル出資
  3. 米司法省の提訴でMicrosoftに暫定命令
  4. メモリ価格年初の1/2に続落
  5. AMD K6登場、採用メーカー増える
  6. Pentium II正式発表
  7. Memphis出荷延期、Windows 98
  8. Appleアメリオ辞任。ジョブズ暫定CEO
  9. 100万画素クラスのデジタルカメラ普及価格帯へ
  10. CD-Rドライブ普及進む

K6Pentium IIが登場し、CD-Rがようやく普及期に入り…といった具合で、世の中にはまだまだMMXなしのPentiumが大手を振っていたはず。この頃は、PCでDVDの再生がスムーズに行えるかどうかが、高性能の指標みたいになっていましたね。
通信環境にいたっては、99年の読者調査でさえ、64kbpsのISDNが44%、56kbpsモデムが28%、33.6kbps以下のモデムが17%と、全体の9割が64kbps以下の接続速度。しかも、比較的ハイエンドユーザーが多いと思われるPC Watch読者対象の調査でこれですから…。いくらこの業界がドッグイヤーで進歩するとはいえ、当時の状況を元に、ネット配信できる未来を予想しろといっても無茶な話でしょう。

*1:そういえば、私がPC-9801シリーズからPC/AT互換機に乗り換えたのもこの年でした。このときのマシンのスペックは、Pentium II 266MHz + ASUS P2L97 + 128MB SDRAM + RIVA128 + 4GB HDDというもの。当時としては、最新鋭に近いモデルでした。