https://www.vixen.co.jp/post/200312a/
先日、ビクセンの公式Twitterで「セレストロン製品、間もなく再始動」とのアナウンスがありましたが、いよいよ3月16日から一部製品の取り扱いを開始するとのニュースリリースが出ました。
取扱品目ですが、鏡筒は「EdgeHD 1400-CGE 鏡筒(幅広プレート)」と「8 RASA OTA」の2つ。アクセサリは「ズームアイピース 8-24mm」、「レデューサー 0.7x EdgeHD」4種類(EdgeHD 800, 925, 1100, 1400用)、「レデューサー 0.63x SCT用」、「天頂ミラー50.8mm ツイストロック」の計7つです。
ニュースリリースにはEdgeHD 1400がCGX-L赤道儀に積載されている写真も載っており、いずれはこうした赤道儀も扱うものと思われます。以前、天リフの記事で「(無理に)全部は扱わない」が「重要な製品は従来通り提供される」というコメントが出ており、そこについてはある程度期待して良さそうです。
さて、となると気になるのは価格です。メーカーサイトでは「オープン価格」となっていて実売価格はうかがい知れませんが、ビクセンのオンラインストアには早速モノが並んでいて直販価格(税込)を確認できます。これを見ると……
ビクセン | サイトロン | サイトロン | (参考) | |
---|---|---|---|---|
EdgeHD1400 | \1,573,000 | \1,628,000 | \1,298,000 | $5,999.00 |
RASA8 | \326,700 | \341,000 | \272,800 | $1699.00 |
ズームアイピース 8-24mm | \14,520 | \18,700 | \14,457 | $69.65 |
レデューサー 0.7x EdgeHD800 | \68,970 | \57,200 | \41695 | $351.95 |
レデューサー 0.7x EdgeHD925 | \73,810 | - | - | $362.95 |
レデューサー 0.7x EdgeHD1100 | \163,350 | \159,500 | \127,600 | $692.95 |
レデューサー 0.7x EdgeHD1400 | \163,350 | \159,500 | \127,600 | $692.95 |
レデューサー 0.63x SCT用 | \30,250 | \37,714 | \30,171 | $161.05 |
天頂ミラー50.8mm ツイストロック | \41,140 | - | - | - |
サイトロンが取り扱っていた当時と比べると、実質的に結構な値上がりです。値段が変わらないのはズームアイピースとSCT用レデューサーくらい。それ以外は20~65%もの大幅な値上げになっています。今のビクセンは、直販価格も量販店での店頭価格も差がほとんどないですから、正味でこの価格ということになります。
ともあれ、ここまで露骨に値上がりするのだと、なかなか以前のようには手が出しづらくなります。もしかすると「競争相手のあまりいない大口径のシュミカセ系は強気に行っても売れる……」と踏んでるのかもしれませんが、結構危険な勝負のような気がします。せめて、今後出てくるかもしれない低価格品の価格が抑えられていてくれれば、市場の拡大に多少期待が持てなくもないのですが……いや、難しいだろうなぁ……。
少なくとも、マニアにとっては嬉しくもなんともない価格設定で、これだとむしろ中古市場が熱くなりそうです( ̄w ̄;ゞ
ちなみに、参考までにOPT(アメリカの望遠鏡量販店)での価格も示しましたが、内外価格差もかなりのもので、1ドル=105円前後のこの時代に、いったいいつのレートで商売しているのかと目を疑うレベルです。為替変動のリスク回避や、販売管理費等で多少の上乗せは分かりますが、倍近い価格も散見されるのはちょっと……。
昔から、セレストロンは代理店となる業者と独占契約を結び、基本的に並行輸入(含 個人輸入)は認めない方向できていますから、内外価格差が大きくなるのは今に始まった話ではないのですが、ここまで価格差があると、モノによっては代行業者の利用も視野に入ってくるかもしれません。