今日、Twitterのタイムラインを見ていたら、ビクセンの社長さんがこんな意味深なツイートを。
今夜は中秋の名月。まん丸お月様にはちょっと早いので、名月だけど満月ではないです。
— ビクセン 新妻和重 (@22kazu) 2017年10月4日
そんな名月の日に社内でこっそり撮影。早く発表したいなぁ。 pic.twitter.com/SvX1CUnfvF
添付されている写真を見ると、写っている機材の側面にうっすらと「AXJ」の文字が!CP+ 2016や同2017で参考出品されていた「AXJ赤道儀」に間違いないようです。ブツ撮りをやっているということは、発表もそう遠いことではないのでしょう。年内に間に合うのかもしれません。
ところで、写真を見ると今までCP+で展示されていたものとはディテールが異なるのに気付きます。ハッキリ違うのは赤緯体のデザインで、これまで展示されてきたものは基本的にAXDと同様の直線的な形状でしたが、この写真ではAXDの角を丸めたようなソフトな印象のものになっています。
【参考】「CP+ 2016」で参考出品されたAXJ赤道儀
【参考】AXD2赤道儀(メーカーウェブサイトより)
一瞬、SXPと同様の形状かとも思いましたが、側面の形状などが明らかに違うので新規に金型を起こしたのでしょう。デザイン的にもAXDとSXPの中間といった感じです。
一方、高度軸周りの構造は、セレストロンの赤道儀などでしばしば見られる、極軸体を両側から挟み込む形になっているように見えます。参考出品の時点から大きな変更はなさそうです。
また、組み合わされている三脚も参考出品の時点から変更はないようです。一見AXD赤道儀と同様の「AXD-TR102」のようにも見えますが、「SXG-HAL130」のようなステーが見えますので、おそらく新型だろうと思われます。
ちなみにAXJ赤道儀の仕様ですが、今年のCP+での発表内容によれば主なところは以下の通り。
赤経微動 | ウォームホイールによる全周微動。 φ114.5 歯数225山 材質:真鍮 |
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赤緯微動 | ウォームホイールによる全周微動。 φ114.5 歯数200山 材質:真鍮 |
方位角範囲 | 粗動360度 微動約±5度 |
極軸傾斜角範囲 | 高度0〜70度 |
方位微動 | ダブルスクリュー式・微動ネジ付・1回転約0.7度 |
極軸微動 | ウォームホイールによる部分微動・微動ネジ付・1回転2度 |
使用ベアリング数 | 16個 |
自動導入装置 | STAR BOOK TEN・パルスモーター |
搭載可能重量 | 約22kg(モーメント荷重550kg・cm) |
大きさ | 429×470×138mm |
重量 | 19.5kg(ウエイト含まず) |
特記事項 | 高分解能全周エンコーダー組込可能 ポーラーメーター使用可能 |
方位角範囲が「粗動360度」となっている所からすると、組み合わされる三脚が新製品だったとしても、三脚接続部の仕様はAXD赤道儀のものを踏襲しているようです。
スペック的にはちょうどAXD赤道儀とSXP赤道儀の間を埋めるものになります。AXDとSXPは価格差もかなりありましたから、もし価格も両者の中間なら、なかなか隙のないラインナップになりそうです。あまり高くなり過ぎないといいなぁ……。