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オフアキ使用時の注意事項

今回、オフアキのセッティングで少々手間取ったので、備忘録的に手順を書き留めておこうと思います。

オートガイダーを装着する

Lodestarのような円筒形のオートガイダーを用いる場合、どのくらいの深さまで差し込むと合焦範囲に入るかを事前に調べておき、ドラフティングテープなどを目印として貼っておくとよい。

ピント合わせ

テープだけでは装着の再現性が決して高くないし、目的の天体の近くにいきなりガイド星が見つかるとは限らないので、まずは確実に視野内に明るい星が入る領域に鏡筒を向け、オートガイダー側のピントを合わせる。散開星団や天の川周辺に鏡筒を向けると簡単。春ならプレセペ星団(M44)、夏はいて座〜はくちょう座あたりにかけての天の川、秋はペルセウス座周辺、冬はプレアデス星団(M45)などなど。

ガイド星選び

鏡筒を目的天体に向ける。オフアキを使わざるを得ないような長焦点鏡の場合、シーイングの影響が大きいので、星像の乱れをキャンセルできるよう露出時間はやや長め(数秒)にする。うまく視野内に星が見つかったらガイド星を選択する。PHD2の自動選択に任せてもいいが、PHD2は星像が飽和しないよう暗い星を選びがちな一方、オフアキ使用時の星像は形、コントラストとも決して良好とは言い難いので、PHD2がガイド星を見失うケースもしばしば発生する。飽和していない星*1を手動で選んだ方が安定した結果が出るかもしれない。
星が見つからない場合、オフアキを少しずつ回転させて適当な星を探す。機材の落下に注意。

オートガイド開始

キャリブレーション後、できればガイドアシスタントを使用したのちにオートガイドを開始すると、結果が安定する(ような気がする)。

*1:プロファイル表示で星像の断面形状を確認できます。