PHD2の日本語マニュアルを公開しています。こちらからどうぞ。

個人サイト「Starry Urban Sky」もよろしく。

週末のお買いもの

あっという間に夏も終わって秋の長雨シーズン突入……といった雰囲気になって、またしばらく晴れた夜空を拝めそうにないので、この間に小物をいくつかお買いもの。

バーティノフマスク

先日、バーティノフマスクについての記事を上げましたが、シュミットに立ち寄ったらちょうど安価な樹脂製バーティノフマスクが店頭に並んでいたので試しに買ってみました。サイズは、フードに合わせて215-260mmのものを選択。価格は税込み2160円でした。

材質は2mm厚のアクリル板で、予想以上にしっかりした作り。スリットにもバリなどはなく、きれいにカットされています。塩ビ板やPP板を使った自作の場合、工具の関係で薄手の材料を使わざるをえない場合が多く、自重などで変形する可能性(特に大口径の場合)を否定できません。マスクパターンが変形すると悪影響があるのは先に示した通りですし、そもそもきれいにカットするのがなかなか大変だったりします。

マスクの筒先への固定は、円周上の3か所のスリットに写真のボルト+六角スペーサーを取り付け、これで筒先を挟み込むことで行います。スペーサーにはシリコンチューブがかぶせられ、滑り止め 兼 鏡筒の傷つき防止の役目を果たしています。

このバーティノフマスク、価格を考えれば予想以上のデキといっていいかと思います。ケンドリック製のものだと同サイズのものが8000円近くするので、材質の差や製作の手間を考えても自作の方がマシという判断になりますが、このレベルのものがこの価格で手に入るのなら、買ってしまった方が耐久性なども含め満足できそうな気がします。

惑星撮影システム更新

これまで使っていた惑星撮影システムですが、ガタが残っているのに悩まされていました。ちなみに構成は以下の通り。

この構成だと、いわゆる「てこの原理」でどうしても根元の接眼アダプターに荷重が集中するため、ここを支点に多少のぐらつきがどうしても発生してしまいます。アダプターは単にネジで押さえるタイプではなく、金属ベルトによる締め付け式のものを選ぶなど、強固に固定できるよう工夫してはいましたが……。ここがぐらつくと、当然システム全体の光軸が狂うことになり、画像に悪影響が現れます(実際、問題が発生していました)。


そこで、接眼部に荷重が集中しないよう、鏡筒端からカメラまでの距離を稼ぐのはねじ込み式の延長筒などに任せ、拡大光学系は別途、筒内部に設置することを考えました。手持ちのボーグのパーツをいじくり回したり、カタログを散々眺めたりした結果、以下の構成に。

で、足りないパーツを買い揃えて実際に組んでみたのがこちら。

これまでのもの(写真上)に比べて、見るからに強固になっています。実際、カメラ部分を持って揺すってもびくともしません。

バローレンズは31.7mmスリーブのネジを外した状態で延長筒内部にすっぽり収まります。心配なのは光学系のセンタリングが取れているかですが、こればかりは試してみないと分かりません。各パーツが設計通りに作られていればほとんど問題ないとは思いますが……。