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最接近直前の火星

このところ夜の天気が今一つだったり、逆に天気がいい時には時間がなかったり体調が悪かったりで、なかなか望遠鏡を出せなかったのですが、昨夜は薄雲があるものの火星などはなんとか見えていたので、多少の無理は承知で望遠鏡を引っ張り出してみました。

移動性高気圧の圏内とはいえ、南岸に前線が近づいていたせいかシーイングは悪く、時折薄雲が天体の前を横切るなど、条件はあまりいいとは言えない状態。それでも週間予報を見る限り、最接近間近の火星を捉えることのできる貴重なチャンスです。



2014年4月13日0時20分 セレストロンEdge HD 800+Meade 3x TeleXtender(D203mm, f6096mm) SXP赤道儀
L画像:ZWO ASI120MM, 1/25秒, 40fps, 3300フレームをスタック
RGB画像:ZWO ASI120MC, 1/25秒, 40fps, 3500フレームをスタック

例によって、Autostakkert!2でスタッキング→Registax6によるウェーブレット処理の後に、ステライメージ7で最大エントロピー法による画像復元をかけています。もう少しシーイングが良ければより細部が写ったのでしょうけど、あの悪条件だとこのくらいが限度でしょうか。

ちょうど火星で最も目立つ模様である大シルチスが中央右寄りに見えていて、その上にはヘラス盆地にかかる白雲が見えています。北極に見えている極冠よりも目立つため、どちらが極か分からなくなりそうです(^^;

中央左側にも明るい部分が見えますが、これはエリシウム山山頂にかかっている雲。ちなみにこのエリシウム山、標高が13862mもあります。それでもオリンポス山(標高21171km)やタルシス三山(アスクレウス山:標高18209m、アルシア山:標高17779m、パヴォニス山:標高14037m)と比べるとまだ低いんですが…。

撮影条件としてはあまりよくなかったですが、にぎやかな火星面でなかなか楽しめました。