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Edge HD 800の使い勝手ほか

というわけで、まずは使ってみたわけですが、その感想を軽く。


まず、鏡筒の長さが短い上に重量が主鏡側に偏っているため、バランスが非常に取りづらいです。また、全体的に丸っこいため、油断していると架台に載せるときに転がり落ちてしまいそうです。とはいえ、Edge HDの場合、鏡筒にはじめから取っ手がついているのでC8あたりに比べるとずいぶんマシではあります。

重量は6kgちょっとですが、形状のことも考えると、これ以上大きく重くなると載せるのに注意が必要そうです。口径20cmというとセレストロンのラインナップでは小型の部類ですが、まぁ、口径約36cm、重量約20kgのC14のことを(冗談半分とはいえ)「small, portable scope」なんて言っちゃう国の製品なので…。


温度順応に関しては、今回、とりあえず撮影の1時間半くらい前から外気に慣らしていましたが、果たして十分だったかどうか確信が持てません。ひどく星像が乱れるほどではなかったので、そこそこ順応していたのだろうとは思いますが、やはりファンで外気を送り込むなどの積極策を考えたいところです。


ピント合わせに伴うミラーシフトは若干ありますが、天体が視野外に飛び出すようなひどいものではないので、実用上の問題はあまりなさそうです。ミラークラッチの導入に伴い、主鏡を多点支持する構造になったのが効いているのかもしれません。少なくとも私は気になりませんでした。

ミラークラッチは、普段は緩めておいてピントや構図が決まった段階で締めるのがいいでしょう。うっかり締めたままピントノブを回すと主鏡が傾いてしまいます。なお、クラッチを締めることによるピントや構図のずれは特に見られませんでした。ただ、クラッチを回す時の感触は、いかにもプラスチック同士がこすれている感じで、あまりいいものではありません。このあたりは値段なりといった感じです。


「値段なり」といえば、前回触れたファインダー脚固定用ネジの件。結局、ホームセンターに行ってインチネジ(ユニファイネジ)の「8-32 1/2」(No.8, 山数32, 長さ1/2インチ)を買ってきて留めました。これだけの長さがあれば、ちゃんとファインダー脚を貫通した状態で鏡筒までネジが届きます。