13日の夜は晴れていたので、日暮れ頃からEdge HD 800を外に出して温度順応させた上で、まずは定番の月を狙ってみました。Edge HD 800の焦点距離は2032mm。カメラにK-5IIsを使うと、半月なら直焦点でギリギリ写野内に収まります。
ちなみに、フードは以前と同じくポリプロピレンを使った自家製です。光軸は大体あっていたので、とりあえずそのまま使ってみました。
口径が20cmということで、集光力はこれまで使っていたED103Sの約4倍。そのため、まともに月を見ると眩しくてかないません。200倍まで倍率を上げても、ムーングラスがあった方がいいかと感じるくらい。逆に言えば、これだけの集光力ですから暗い天体の眼視観測や、惑星撮影などでは威力を発揮しそうです。
2013年10月13日 セレストロンEdge HD 800(D203mm, f2032mm) SXP赤道儀
Pentax K-5IIs, 動画2275フレームをRegistax6で処理
シーイングはそれほどよくはなかったですし、筒内気流の影響もあったかもしれませんが、動画からの処理でこの程度には。ED103S+K-5IIsの組合せだと動画で撮るには少々拡大率が足りず、物足りませんでしたが、この組み合わせだとちょうどいい感じです。
目で見ていてもコマ収差は感じず、写真を見る限り像面湾曲もわずかなようなので、そこそこ活躍してくれそうです。
あと、これはオマケですが、上の写真の彩度を思いっきり上げてみたのが下の画像。
「静かの海」の溶岩が青いこと、対して「晴れの海」中央部の溶岩が赤っぽいことが一目瞭然です。これは溶岩の噴出した時期や成分(鉄やチタンの濃度)の違いを反映しています。また、新しいクレーターの周りは青白くなっていますが、これは岩の表面が削れてフレッシュな内部が見えているため。一見灰色ばかりの月面ですが、こうしてみるとなかなか面白いです。