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ペンタックス、レンズ交換式で世界最小最軽量の「PENTAX Q」

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110623_455177.html
噂のペンタックスのミラーレス機がついに登場。フタを開けてみれば、1/2.33インチ裏面照射型CMOSを採用した「レンズ交換型コンデジ」とでも言うべきもの。センサーサイズなどのスペックを重視するような層から見れば、肩透かしというか、いささか厳しい商品といわざるをえないかもしれませんが、開発力の限られるペンタックスの場合、売れ筋になりそうな線で真正面から勝負をしかけても、つぶされるのがオチでしょうから、ひたすらニッチを狙うという戦略はアリだと思います。
そのサイズは確かに圧倒的で、しかもこれでセンサーシフト式の手ブレ補正も搭載。デザインもよくまとまっていて、写真を見る限りではなかなか格好いいと思います。かなり本気で作りこんでいるみたいなので、趣味のモノとしての資質はそれなりに高そうです。また、充実したエフェクト機能、トイカメラ的描写を実現するレンズなど、写真を楽しむ、という点での訴求力は悪くない感じです。
肝心の画質の方は、限定された条件下ではありますが、こちらに早速作例が。これを見る限りでは、恐れていたほどの低画質というわけではなさそうです。もちろん、センサーサイズが小さい分「余裕」は少ないはずなので、実際の撮影では馬脚が現れる恐れもありますが。
ただ、弱点がないかといえばそんなことはなく。一番の問題はレンズキットで7万円前後、ダブルレンズキットで8万円前後という価格でしょう。メーカーとしては、レンズ交換式デジカメの「購入検討者」をターゲットとして考えているようですが、7〜8万円からの価格を出すとなると衝動買いというわけには行かず、事前に自分なりに調査したり、詳しい人に聞いたりするでしょう。ここでコンデジ並のセンサーサイズが足かせになる可能性があります。画質上のハンデを理解した上で、小ささとデザインに価値を見出してくれる人がどれだけいるかが、このカメラが成功するかどうかの鍵になるでしょう。
…そういえば、K-xでカラバリ始めた頃も批判的な意見が随分多かったけど、結局のところ大成功だったからなぁ。市場の掘り起こしさえうまくできれば、他者が手を出せないフロンティアが。