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格安で自作

妹のPC、現在、私の先代マシンを使わせているんですが、長年の酷使がたたってか、最近すっかり不調続き。先日もデータドライブが突然死したり、DVDドライブが頻繁に「PIO病」に罹ったり…。で、これ以上このマシンに投資するのも難なので、予算5万円Vistaマシン*1をでっち上げることにしました。
調べると、Vista Home PremiumのDSP版はおおむね12000〜13000円といったところのようです。となると、本体に割けるのは37000〜38000円程度。かなり切り詰めないと難しそうです。
まずCPUですが、PCの用途は主にネットとメール、後はせいぜい文書作成くらいですので、Pentium Dual-CoreAthlon X2で十分でしょう。これが約8000円。HDDも大した容量はいりませんので、価格対容量比ではなく、絶対的な価格優先で。320GBのものが4000円前後で買えるようです。光学ドライブはDVD系のドライブがバルクで3000〜4000円程度。また、メモリはありがたいことに暴落してますので、これも3000〜4000円も出せば十分な容量が買えるでしょう。ここまでで合計約2万円。残る18000円でマザーボードとケース(+電源)を買えばいいことになります。
さて、そのマザーボードですが、予算が予算ですので、チップセットは当然グラフィック機能内蔵のものを選ぶことになります。が、OSがせっかくVistaですのでAero程度はまともに動かないと。また、ディスプレイはデジタル接続対応の液晶ですので、DVIの出力が欲しいところです。となると、この時点ですでに対象が大きく絞られてしまいます。特に、DVI出力というのが意外とネックで、例えばインテル系ではG35やG31搭載のものは全滅です。かといって、nVIDIAAMDATI)のチップセットを搭載したものはどれも比較的高価。また、DVI出力をあきらめてG35やG31に逃げたとしても、今度はパフォーマンス面で若干不安が残ります。
さて困った、どうしよう?と思いながら、先週末、アキバで下見をしていたところ、いいものを見つけました。

インテル Boxed Intel Desk Top Board G41TY BOXDG41TY

インテル Boxed Intel Desk Top Board G41TY BOXDG41TY

仕様等の詳しい点はこちらを参照してもらいたいのですが、チップセットはG41+ICH7という構成。ICHが貧弱といえば貧弱ですが、後継ICHとの違いはSATAやUSBのポート数くらいですので実用上はほとんど問題なし。また、グラフィックはG41内蔵のGMA4500で「3シリーズ」の世代と比べると強力になっています。その上、DVI出力も装備していて、値段も9000円前後と手ごろなのも嬉しいところです。調べてみると、G41採用のマザーボードはいくつかのメーカーから出ていますが、このインテル製のものが最も安いようです。これで構成はほぼ決まったも同然。ケースは適当に見繕えばよしと言うことで(ぉ

お買い物〜

というわけで、さる23日にアキバへお買い物に行ってきました。まずはCPU、メモリ、マザーボードの「基幹部品3点セット」を購入することに。これらのうちもっとも高価な、マザーボードDG41TYはT-Zoneが安いのを確認していたのですが、ここはメモリやCPUが比較的高価。基幹部品はできるだけ1つの店で揃えたほうがよい*2ので、マザーボードの価格は次点ながら、CPUとメモリが安かったドスパラで基幹部品を購入。ついでにVista Home PremiumのDSP版も購入します。

メモリは、マザーボードにメモリスロットが2本しかないので目いっぱい積むことにしましたが…計4GBでたったの2780円とはなんというデフレ価格。円高恐るべし、です(^^;
さて、あとはドライブ類を最安価格帯で狙うのみ。HDDはHGSTのHDT721032SLA360をTWO TOPにて4080円で、光学ドライブは日立LGのGH22NS30B-B(ソフト付バルク)をT-Zoneで購入。うまくタイムセールに行き当たって2891円で買えました。ここまでで残金10129円。これだけあればケースも無理なく買えそうです。
ケースといえばやっぱり、先日無事再開されたばかりのツクモのケース王国。早速マイクロATXのケースを見てみると…なんと、380W電源(80 PLUS認証取得)付のAntec NSK3480が通常価格13980円のところ現金特価10980円で売られているのを発見!予算からは800円ほど足が出てしまいますが、この品質のものがこの価格で買えるのなら間違いなくお買い得です。というわけで、ほぼ即決で購入決定。これにて買い物は終了です。
しかし…去年の夏に自分のメインマシンを新調した際、Core2 Duo E6600+ASUS P5K+Memory 3GB+GeForce7900GS+HDD500GBにケースとOSを加えて、確か20万程度かかったことを考えるとなんとも…orz

組み立て、そして地獄の1丁目256番地

というわけで、家に戻って早速組み立て。マザー+CPU+メモリの最小構成で起動することを確認した上で、ケースに組み込んでいきますが…このケースが意外と難物でした。品質は確かなんですが、電源・5インチベイ・3.5インチシャドウベイとマザーボードとが隔離された構造になっているため、ドライブ格納部が恐ろしく狭く、作業しづらい上に配線がひどく窮屈なことに。おまけに、この配線をマザーボード側に引き回すための穴が意外と狭くて、取り回しにだいぶ苦労することに。少なくともこのケース、PATAのドライブを使うのはほとんど不可能に近いですね。あのリボンケーブルを引き回す余裕はほとんどないです(^^; まぁ、一度組んでしまえば、通気性などはよさそうですが…。
で、HDDなども組み込んでいざ起動してみると…起動しない!?Σ( ̄□ ̄;
起動しないというか、一瞬通電はしてファンは回るんですけど、すぐに電源が切れ、あとはこれの繰り返しです。とりあえず、苦労して組み付けたドライブ類を外し、最小構成に戻してチェック。CMOSクリアしたり、ケースとの間でショートしてるんじゃないかとか思って組み立てなおしたり、電源の問題かとか思って電源を予備のものに変えたりしてみましたが状況は変わりません。で、もしやと思い、メモリをメインマシンのUMAXものと交換してみると…何事もなかったかのようにあっさり起動。

…やっぱり貴様か、このデフレメモリめ!(T^T)q:

ハイ、どうやらメモリの不良or相性決定です。DDR2が普及してからいい加減長いというのに…こんなのSDRAMの黎明期以来ですよorz
とりあえず、週末になるのを待って、パーツ一式をもってドスパラのサポートセンターへ。念のため、動作検証をしてもらいます。カウンターで症状を説明し、待つこと数十分。
「やはりメモリの相性のようですね。」
やっぱり。幸い、ドスパラの場合、メモリの相性保証の制度があって、差額を払えば他のメモリと交換することが可能なので、A-Data以外のメモリと交換することにしましょう。…と、店員からさらに言葉が。
「どうやらマザーの方も初期不良のようです。」
…はい?( ̄▽ ̄;ゞ
店員いわく、出力画面の下半分が、アナログ接続、デジタル接続問わず異常にちらついているとのこと。POSTすらまともにしなかったから、全然気がつかなかったYO!う〜ん、これ以上ネタを追加してくれなくて結構なんですが…(T▽T) ともあれ、マザーの方は店の方に在庫があったので別の個体と交換。メモリはA-Data以外のものということで、Trancendのと交換。1200円の差額を払うことになってしまいますが、こうなってしまっては仕方ないでしょう。まぁ、それでも総額で52000円くらいにしかならないんですが(^^;
早速家に戻って組み立ててみると、何事もなかったかのようにすんなり起動。OSのインストールもきわめてスムーズに進みます。OSインストール後、チップセット関連のドライバ等を組み込むと、ちゃんとAeroも有効に。ちょっと触ってみた感じだけですが、特に引っかかりのようなものもなく動作は非常に快適です。たったの5万円そこそこで、ここまでまともに動いてしまうというのは、なんとも複雑なものがありますね。
あと、やっぱりOS高すぎ!トータルコストの1/4近くを占めるっていうのは、どうにもやりきれません。Ubuntuみたいのを使う手もあるけど、サポートの手間を考えると…ねぇ(^^;

*1:XPでもよかったのだけど、さすがに今から新たにXPを購入するのもちょっと…

*2:検証が圧倒的に楽になりますので、これは非常に重要。多少の価格差には目をつむるべきところかと。今回のようなこともありますし…