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【新製品レビュー】ニコン COOLPIX S7

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2006/11/27/5115.html
下で「ニコンは低価格機を作るのが下手」と書いたばかりですが、これも操作系を含めてなんとも微妙なデキ。そして驚いたのが「機械的な絞りがない」ということ。NDフィルターを内部で抜き差しすることで絞りの代わりにしているつもりのようですが…いや、確かに光量調節はそれでできるかもしれないけど、それ「絞り」じゃないから(;´Д`)
CCDがどんどん極小画素化してきて、常用域のF値でも「小絞りボケ」が問題になりつつあるので、早晩こんなことになるんじゃないかと危惧していましたが…。*1
それに、絞りには光の量を調節する以外に、被写界深度の調節という大事な機能が。こんな大切な部分を切り捨ててしまうあたり、大げさかもしれないけれど、カメラメーカーとしての志を疑ってしまいますな。まぁ、オートでの撮影が前提になっているカメラだからいいのかもしれないけれど、実用面から言っても、Fが2段階にしか調節できないっていうのはねぇ…。

*1:絞りを絞りすぎると光の回折現象のせいで像が悪化してきます。この現象を「小絞りボケ」といいます。で、どのくらいまで絞ると像が悪化してくるかですが、この辺についてはこちらが詳しいです。S7の場合、CCDは1/2.5型の700万画素ということで、調べてみると画素ピッチはおそらく1.9μm。ここから計算すると、CCDの要求解像度は263本/mmとなり、理論上の小絞り限界はF5.6ということになります。実際にはレンズの収差がありますから、F5.6ではおそらく既に像が悪化し始めていて、F4くらいがギリギリ限界というところではないでしょうか。なるほど、これでは機械的に絞ろうにも絞れないわけです。