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キヤノン、手ブレ補正付きマニュアルコンパクト「PowerShot G7」

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/compact/2006/09/15/4617.html
しばらくリリースの途絶えていた「PowerShot G」シリーズが復活!…と思ったら、名前こそ「G」を名乗ってはいるけれど、まったくの別物ですな、これは(;´Д`) Gシリーズといえば、これまではバリアングル液晶とF2.0からの明るいレンズが売りだったのですが、今回のG7は液晶は大きいものの固定式、レンズも倍率こそ6倍であるもののF2.8〜4.8とコンパクトデジカメとしてはごく平凡。特に、バリアングル液晶がないのは痛いです。これだと図体がデカいばかりでいかにも魅力に乏しいですな。
これを見ると、キャノン自体、ハイエンドコンパクトの位置づけに苦しんでいるのじゃないかと。Gシリーズの存在意義は元々、高性能のレンズと優れた撮像素子・画像処理エンジン、そしてバリアングル液晶を搭載することで、画質と機動性を高いレベルで両立させているところにあったわけですが、一眼レフが低価格化かつ小型化してきた今、それだけでハイエンドコンパクトが生き残るのはなかなか容易ではないはず。生き残りやすいのは、富士フィルムの「ネオ一眼」のような「一眼レフの代替機」のようなスタイルか、思いっきり「趣味のカメラ」方向に振ったものかだと思うのですが(それでもニッチな市場ですが)、キャノンには低価格一眼レフの代名詞「EOS Kiss DIGITAL」シリーズがありますので、前者の方針は取れない。そこで、元々マニュアル操作に強く、ハイエンドコンパクトとしてブランドイメージもよい「Gシリーズ」の名を借りて、アナログ的な操作性を取り入れた高級志向のカメラとして今回のG7をひねり出したのだと思うのですが…車でいえばスカイラインやフェアレディが、雰囲気はあるけれどスピードの出ない懐古趣味の車になってしまったようなもの。「趣味のカメラ」を出すことを否定はしないけど、突出して優れたところの見えにくいこのカメラにあえて「G」を冠する必要があったのかどうか…。自分的にはこのカメラに「G」を名乗ってほしくはなかったですね*1

*1:名機の呼び声高いG1もG3も保有しているので、思い入れが強いだけかもしれませんが…。いや、でも実際いいですよ。どちらのカメラも。