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「惑星」の定義の原案、公開へ

http://www.nao.ac.jp/nao_topics/data/000230.html
近年、冥王星以遠に「2003 UB313」に代表される巨大天体が次々と見つかり、惑星の定義の見直しの必要性が議論されていましたが、14日からプラハで始まった「国際天文学連合総会」で「惑星」の定義の原案が示されました(http://www.iau2006.org/mirror/www.iau.org/iau0601/iau0601_resolution.html)。
詳しくはリンク先を参照してもらいたいのですが、この原案で行くと、現在の「9惑星」に加え、小惑星のセレス、冥王星の衛星とされてきたカロン、そして「2003 UB313」が惑星に昇格することになります。また、セレス以外の大きめの小惑星*1も調査が進めばそのうち「惑星」に入ってしまいそうです(^^;
まぁ、水星〜海王星までの惑星を「Classical Planets」、セレスを「Dwarf Planet」、そして冥王星以遠の天体を「Plutons」と呼ぶことで一応それぞれ区別してますし、定義としては比較的分かりやすいんですが…セレスやカロンが「惑星」ってのは、正直、気持ち悪いですね(苦笑)
この原案にしても「nearly round」っていってもどのくらい丸ければいいのか?とか、目安としてあげられている「質量5×1020 kg以上、直径800 km以上」という区切りは妥当か?などまだまだ議論の余地があるところ。今後の予定としては、2週間の会期中に何度か議論が行われた後、最終案が24日朝に再度提示され、その日の夕方の全体会議で決議となっています。さて、どんな結論が出ることやら。

*1:「2003 UB313」と同様、冥王星以遠で発見されたクワオアーやオルクス、イクシオン、ヴァルナ、セドナといった天体や、パラスやベスタ、ヒギエアなどの小惑星帯の天体が候補になりそうです。